ホーム > 書籍詳細:蛍火艶夜 単話版第4話―八木正蔵中尉前編―【うす消し版】

時は第二次世界大戦。生命の灯が揺らぐ日常で、魂をぶつけあう漢たちの秘められた夜――。

蛍火艶夜 単話版第4話―八木正蔵中尉前編―【うす消し版】

amase/著

275円(希望小売価格)

配信開始日:2023/09/13

  • 電子書籍

「…お前、身体洗ったばかりか?
 せっけんのいい匂いがする…」

1944年9月。太平洋戦争のまっ只中――

海兵団出身の搭乗兵・田中志津摩二飛曹は、喜びを隠せずにいた。
ようやく憧れの絹の白羽二重のえり巻が届いたからだ。
配給から受け取ったえり巻を大事に抱え、心躍らせながら歩いていると、
ふと、夜空を見ながら煙草をくゆらせる人がいた。

不思議に思い声をかけた、志津摩は直後後悔する。
その人が、八木正蔵中尉だったからだ。

八木は、下の者に容赦なく鉄拳制裁を下すため、志津摩たちの間で恐れられていた。
話しかけてしまった手前、逃げ出すこともできず、しぶしぶ話に付き合うことになってしまった。
何を見ていたのかと問う志津摩に、ただ郷里を思い出していたと答える八木。
ただの世間話だったはずが――

「…お前、身体洗ったばかりか?
 せっけんのいい匂いがする…」
「八木さんも…何やら、いっいいにおいします‼」

そうして、夜が始まった――。

特攻隊を舞台に繰り広げられる、漢たちのアツき魂のいななきを、濃厚な筆致と人物描写で描きあげるオムニバスストーリー、殉情の第四夜。

※この単話版は『蛍火艶夜 単話版第4話―八木正蔵中尉前編―』にオトナ向けの加工を加えたものです。

書誌情報

読み仮名 ホタルビエンヤタンワバン04ヤギショウゾウチュウイゼンペンウスケシバン
発行形態 電子書籍
電子書籍 価格 275円
電子書籍 配信開始日 2023/09/13

蛍火艶夜 単話版第4話―八木正蔵中尉前編―【うす消し版】

以下のネット書店よりご購入ください。

※ 詳しい購入方法は、各ネット書店のサイトにてご確認ください。

電子書店

新潮社の電子書籍総合サイトでは、電子書籍の最新情報、今後の配信予定、フェア情報などをお届けしています。
新潮社の電子書籍