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角幡唯介「はじめての海洋ノンフィクションを、僕はこう書きました」 『漂流』刊行記念トーク(聞き手:藤原章生)

角幡唯介「はじめての海洋ノンフィクションを、僕はこう書きました」 『漂流』刊行記念トーク(聞き手:藤原章生)

 『空白の五マイル チベット、世界最大のツァンポー峡谷に挑む』で、開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞の3冠を取り、一躍注目の書き手となった探検家の角幡唯介さん。その後も、『雪男は向こうからやってきた』(新田次郎文学賞)、『アグルーカの行方』(講談社ノンフィクション賞)と、自ら体験し取材するスタイルで、独自のノンフィクションを世に送り出してきました。

 最新作『漂流』で、角幡さんは新境地に挑みます。舞台は沖縄を中心とした南太平洋の漁場。しかも、今回は自身の体験ではなく、沖縄の漁師の人生を追った作品です。海、暖かい地域(南方)、他者の人生ーーー今までにない形の作品といえます。あらすじはこうです。

1994年冬、沖縄県伊良部島・佐良浜のマグロ漁師・本村実さんは、フィリピン人らと共に救命筏で37日間の漂流の後、「奇跡の生還」を遂げます。しかし8年後、本村さんは再び出航し二度と戻ることはありませんでした。九死に一生を得たにもかかわらず、彼を再び海に向かわせたものは何だったのか.....?

 沖縄、グアム、フィリピンなどで家族や関係者の話を聞き、漁師の生き様を追った渾身の長編ノンフィクション『漂流』。この刊行を記念して、トークイベントを開催します。

 聞き手は毎日新聞編集委員の藤原章生さんです。

 ところで、藤原さんと角幡さんには、いくつかの共通項があります。新聞記者である(だった)こと、開高健賞受賞者であること、北海道がゆかりの地であること、山好きなこと、山で命を落としかけた経験があること.....。ご自身もノンフィクション作家としていくつもの作品を上梓している藤原さんが、インタビュアーとして角幡さんの創作の舞台裏に迫ります。

開催日時 2016年9月9日(金) 19:00〜20:30
会場 la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko 東京都新宿区矢来町67
URL 詳細はホームページをご覧ください。
備考 チケット:2,000円(自由席)

当日会場で書籍『漂流』をお買い求めくださった方を対象に、終演後、角幡唯介さんのサイン会を行います。また、藤原章生さんの著作も会場で販売いたします。

著者紹介

角幡唯介カクハタ・ユウスケ

1976(昭和51)年、北海道芦別市生れ。探検家・ノンフィクション作家。早稲田大学政治経済学部卒、同大学探検部OB。2003(平成15)年朝日新聞社入社、2008年退社。著書に『川の吐息、海のため息』、『空白の五マイル』(開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞)、『雪男は向こうからやって来た』(新田次郎文学賞)、『アグルーカの行方』(講談社ノンフィクション賞)、『探検家の憂鬱』、『探検家の日々本本』(毎日出版文化賞書評賞)、『漂流』、『旅人の表現術』、『探検家、40歳の事情』、『極夜行』(Yahoo! ニュース 本屋大賞2018年ノンフィクション本大賞、大佛次郎賞)、『新・冒険論』、『極夜行前』、『探検家とペネロペちゃん』、『エベレストには登らない』などがある。

藤原章生フジワラ・アキオ

毎日新聞編集委員・ノンフィクション作家。1961年福島県常磐市(現いわき市)生まれ。北海道大学工学部卒業、住友金属鉱山に入社。1989年毎日新聞記者に転じる。ヨハネスブルク、メキシコ市、ローマ特派員、郡山支局長などを経て、2015年より夕刊編集部記者。『絵はがきにされた少年』(集英社、2005年)で第3回開高健ノンフィクション賞を受賞。『資本主義の「終わりの始まり」』(新潮選書、2012年)『世界はフラットにもの悲しくて』(テン・ブックス、2014年)『湯川博士、原爆投下を知っていたのですか―“最後の弟子”森一久の被爆と原子力人生―』(新潮社、2015年)など著書多数。

書籍紹介