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小林秀雄と人生を読む夕べ【その9】
学問のよろこび:「考えるヒント」
(第1回/全3回)

小林秀雄と人生を読む夕べ【その9】学問のよろこび:「考えるヒント」(第1回/全3回)

 日本の近代批評の創始者・確立者として大きな足跡を残した小林秀雄は、深い思索と気風(きっぷ)のよい文章で、人生の教師としても仰がれ慕われました。その小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに人生を読み味わっていく集いです。

 ご案内は、編集担当者として小林秀雄にじかに接していた新潮社の元編集者、池田雅延です。
 前半50分は各回の対象作品について池田氏がお話しします。後半40分は出席者全員での茶話会とし、池田氏が質問にお答えしたりしながら小林秀雄をより身近に感じるひとときを過ごします。

 講座「小林秀雄と人生を読む夕べ」、10月から始まる新シリーズは<学問のよろこび>です。
 シリーズ第1回は『考えるヒント』を取り上げます。昭和34(1959)年、小林氏が57歳の年、月刊誌「文藝春秋」に「好き嫌い」を書きました。翌月には「常識」を書き、この「常識」からは編集部によって「考えるヒント」と通しタイトルが打たれます。39年には、これらに「朝日新聞」のPR版に書いた「人形」「お月見」などを併せて単行本『考えるヒント』を刊行、たちまちベストセラ―になりました。
「文藝春秋」の連載では、前半には「読者」「漫画」「良心」など、身近な話題から入る文章もたくさんありましたが、次第に「学問」「徂徠」「弁名」など江戸の学者や学問にわたる文章がふえ、第1回から最終回までを通して読めば、かなりの比重が40年6月から「新潮」で書き始める「本居宣長」の準備におかれていたことがわかります。今回のla kaguでは、その江戸の学者や学問に言及された文章を取り上げます。

開催日時 2018年10月18日(木) 18:50〜20:30(受付開始18:30)
会場 la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko  東京都新宿区矢来町67
(東京メトロ東西線神楽坂駅矢来口出てすぐ)
問い合わせ先 新潮社ラカグ室
fax:03-3266-7185 E-mail:sokoinfo@shinchosha.co.jp
URL 詳細はこちらをご覧ください。
備考 〈チケット〉
■8,400円/全3回通しチケット(茶菓つき)
■3,000円/第1回チケット(茶菓つき)
■2,800円/第1回神楽坂ブック倶楽部会員限定(茶菓つき)

※購入されたチケットは理由の如何を問わず、取替・変更・キャンセルはできません。ご了承ください。
※開場は開演の20分前です。

著者紹介

小林秀雄コバヤシ・ヒデオ

(1902-1983)東京生れ。東京帝大仏文科卒。1929(昭和4)年、「様々なる意匠」が「改造」誌の懸賞評論二席入選。以後、「アシルと亀の子」はじめ、独創的な批評活動に入り、『私小説論』『ドストエフスキイの生活』等を刊行。戦中は「無常という事」以下、古典に関する随想を手がけ、終戦の翌年「モオツァルト」を発表。1967年、文化勲章受章。連載11年に及ぶ晩年の大作『本居宣長』(1977年刊)で日本文学大賞受賞。2002(平成14)年から2005年にかけて、新字体新かなづかい、脚注付きの全集『小林秀雄全作品』(全28集、別巻4 )が刊行された。

池田雅延イケダ・マサノブ

昭和45年、新潮社に入り、「本居宣長」をはじめとする書籍の編集を通じて小林秀雄の肉声を聞き続けた。小林亡き後も第5次、第6次「小林秀雄全集」を編集、第6次全集では本文を新字体・新かなづかいで組み、全作品に脚注を施すなどの新機軸を打ち出した。