お知らせ
いま注目の1冊!
小池真理子さんの濃密な心理サスペンス長編『モンローが死んだ日』が、2019年1月6日よりNHK BSプレミアムで、毎週日曜日夜一〇時から、全四回の予定でドラマ化されます。
主演は、「小池さん原作の作品に出演したい」と永く願っていたという鈴木京香さんと、「原作を読んだ時に今時珍しい大人のラブストーリーに心動くものがありました」と語る草刈正雄さん。
軽井沢にほど近い、別荘と住宅が混在する静かな森の町・花折。そこで二匹の猫と暮らす五九歳の鏡子。夫を亡くしてから心身の不調に悩む彼女は、クリニックを受診し、そこで年下の精神科医高橋と出会います。やがて二人は少しずつ距離を縮め、愛し合うようになりますが、幸福な時が訪れようとした矢先、突然高橋が姿を消してしまい……。高橋の行方を懸命に探す鏡子の前に意外な事実が明らかになっていきます。
すべての年代の人が持っている、人間の心の中に吹き荒れる感情の嵐、喪失感、絶望、孤独。その殻をどうやって打ち破るのか。この作品はきっとその助けになってくれるはずです。ぜひともご一読をお願い致します。
著者紹介
小池真理子コイケ・マリコ
1952(昭和27)年、東京生れ。成蹊大学文学部卒業。1995(平成7)年『恋』で直木賞、1998年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、『無花果の森』で2011年度芸術選奨文部科学大臣賞、2013年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞を受賞した。代表的な長編作品に『狂王の庭』『虚無のオペラ』『瑠璃の海』『望みは何と訊かれたら』『神よ憐れみたまえ』がある一方、短編の名手としても知られ、『水無月の墓』『夜の寝覚め』『雪ひらく』『玉虫と十一の掌篇小説』『Kiss』といった短編集も多数発表している。また、エッセイ集に『月夜の森の梟』などがある。