お知らせ

いま注目の1冊!

「谷崎潤一郎賞」受賞!
現代の若者の絶望を描く、いま一番危険な小説。

Image

〈朝起きてまずストロングを飲み干す。化粧をしながら二本目のストロングを嗜む。〉
 高濃度アルコール飲料に溺れていく女性を描いた「ストロングゼロ」の一節です。スポーツドリンクに似た飲み口で手軽に酔えると人気ですが、「朝から酒を飲むなんて……」と眉をひそめる方が多いかもしれません。
 しかし、雑誌掲載時から「私も同じ」「自分のことが書かれているとしか思えない」という声が続出。谷崎賞の受賞が決定した金原ひとみさんの『アンソーシャル ディスタンス』に収録されたこの作品は、まさに「ストロング文学」の精華にして決定版です。
 選考会では「現代のセックスや社会のあり方を生々しく描いた勇気をたたえるべきだ」「大変密度の高い文章でコロナ禍に真正面から向き合っており、感服した」などと評価されたそうです。その他にも、パンデミックに絶望した二人が心中の旅に出る表題作をはじめ、現代の若者の激しい感情がリアルに描かれています。この機会にぜひお読み下さい。

波 2021年11月号「いま話題の本」より

著者紹介

金原ひとみカネハラ・ヒトミ

1983年生れ。2003年、『蛇にピアス』で第27回すばる文学賞を受賞。2004年、同作で第130回芥川龍之介賞を受賞。2010年、『トリップ・トラップ』で第27回織田作之助賞を受賞。2012年、『マザーズ』で第22回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。2020年、『アタラクシア』で第5回渡辺淳一文学賞を受賞。その他の著書に『アッシュベイビー』『AMEBIC』『ハイドラ』『マリアージュ・マリアージュ』『持たざる者』『軽薄』『クラウドガール』『パリの砂漠、東京の蜃気楼』など。

書籍紹介

雑誌紹介