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いま注目の本! 浅田次郎『母の待つ里』
人生に疲れたとき、みなさんならどうしますか? 大企業の社長として孤独を感じている松永徹、妻から熟年離婚された室田精一、親を看取ったばかりの女医の古賀夏生……本書に登場する還暦前後の3人が選んだのは、「里帰り」でした。囲炉裏端に並ぶ手料理や不思議な昔話など、ふるさとでの時間が3人を少しずつ変えていきますが、そこには大きな秘密が隠されていて――。
「都会に生まれ育った私にはふるさとがありません」という浅田次郎さん。本書はそんな浅田さんが「ふるさとを想う人、ふるさとに帰れぬ人、ふるさとのない人。ふるさとをあなたに」という気持ちを込めた渾身の長編小説です。意外な展開にぐいぐい引き込まれ、すべてが明らかになるラストは感涙必至。
本作は中井貴一さん、松嶋菜々子さん、佐々木蔵之介さん、宮本信子さんらの出演でドラマ化もされ、8月にNHK BSプレミアム4Kで放送された際は大きな話題となりました。そして9月21日と9月28日にはNHK BSでの放送も決定。今回の放送のタイミングで「令和の名作」をぜひご一読ください!
著者紹介
浅田次郎アサダ・ジロウ
1951(昭和26)年、東京生れ。1995(平成7)年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2007年『お腹召しませ』で司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で大佛次郎賞、2019(令和元)年に菊池寛賞をそれぞれ受賞した。『蒼穹の昴』『椿山課長の七日間』『薔薇盗人』『憑神』『夕映え天使』『赤猫異聞』『ブラック オア ホワイト』『母の待つ里』など多彩な作品があり、幅広い読者を獲得している。