お知らせ
いま注目の本! 垣根涼介『室町無頼(上・下)』


応仁の乱前夜。混迷する都に生きる二人の無頼がいた。秩序に縛られない浮浪の徒、蓮田兵衛。幕府から治安維持を任された骨皮道賢。敵対するはずの二人は奇妙な絆で結ばれていた。やがて兵衛は、困窮する民を束ねて一揆を謀る――。
直木賞候補にもなった垣根涼介氏の『室町無頼』がついに映画化されました。監督は「あんのこと」が注目を浴びた、日本映画界を牽引する入江悠氏。当時の京都を荒涼たる西部のように描き、斬新なアクション演出で魅せ、原作とはまた異なる輝きを放つエンタテインメント作品に仕上げました。
単なる正義の味方ではない兵衛を魅力たっぷりに演じるのが、大泉洋さん。対する道賢は、堤真一さんが貫禄ある怪演で観客を圧倒。そして天涯孤独の少年、才蔵を演じる「なにわ男子」の長尾謙杜さんが劇中で披露する棒術場面が本当にカッコいいのです!
令和にも通じる閉塞感を抱えた時代に、無頼たちが風穴を開ける! 原作を読んで鑑賞すれば痛快感が増すこと間違いなしです。
著者紹介
垣根涼介カキネ・リョウスケ
1966(昭和41)年長崎県諫早市生れ。筑波大学卒業。2000(平成12)年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。2004年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞と、史上初の3冠受賞に輝く。翌2005年、『君たちに明日はない』で山本周五郎賞を受賞。2023(令和5)年『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』『室町無頼』『信長の原理』『涅槃』などがある。