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いま注目の本! 早見和真『ザ・ロイヤルファミリー』

競走馬に託す夢と情熱。
感涙必至の傑作長編がTBS系日曜劇場でTVドラマ化!

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 親父が死んで立ち直れなくなるような若い人間、俺は嫌いじゃない──。
 父を亡くし、空虚な心を持て余した税理士の栗須は、人材派遣会社を一代にして急成長させたワンマン社長・山王と出会う。馬主として競走馬に大金を費やすも勝利に縁がない山王に戸惑いつつ、栗須も次第に感化されてゆき……。
 馬主とその秘書、そして彼らの家族の20年を描き、山本周五郎賞、JRA賞馬事文化賞をW受賞した長編小説がTBS系日曜劇場にてTVドラマ化! 10月12日よる9時からスタートしました。
 妻夫木聡さん演じる栗須が、覇気のなかった序盤から一転して満面の笑みを見せる第一話のラストには胸が熱くなりました。佐藤浩市さんの、馬の運命に誰よりも真摯に向き合う山王社長も、とても魅力的です。
 原作は栗須の一人称の語りで進みますが、ドラマでは別の人物がナレーションを担っています。彼はいったい誰? ぜひ原作を手にとって、考察していただけたらと思います。

波 2025年11月号「いま話題の本」より

著者紹介

早見和真ハヤミ・カズマサ

1977年神奈川県生れ。2008年『ひゃくはち』で作家デビュー。2015年『イノセント・デイズ』で日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。2020年『ザ・ロイヤルファミリー』でJRA賞馬事文化賞と山本周五郎賞を受賞。同年『店長がバカすぎて』で、2025年には『アルプス席の母』で本屋大賞ノミネート。その他の著書に『ぼくたちの家族』『95 キュウゴー』『小説王』『笑うマトリョーシカ』『八月の母』『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』「かなしきデブ猫ちゃん」シリーズ(絵本作家かのうかりん氏との共著)、ノンフィクション作品に『あの夏の正解』がある。

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