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いま注目の本! 永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』
映画「国宝」を見て歌舞伎座に初めて足を運んだ方は、地下二階のお土産売り場の賑わいに、心躍ったのではないでしょうか。その名も「木挽町広場」と名付けられたフロアは、お弁当や歌舞伎グッズが売られていて、さすが「聖地」の華やかさ。
ところが江戸時代、この界隈は吉原遊郭と並ぶ「悪所」とされていました。表通りでは生きていけず、居場所を失った人たちが辿り着くどんづまりの場所。現代のきらきらした人気スポットとは真逆のところだったのです。
小説ではそうした人たちの人生が、陰影深く描かれていきますが、ラストには驚きのどんでん返しが! 要するに本書は、時代物ならではの人情を味わいつつ、痛快ですっきりした読後感まで用意した新しい「江戸のミステリー」なのです。
今月公開された映画「木挽町のあだ討ち」(キャスト/柄本佑・渡辺謙)も美しい映像とともに、奇抜な要素がおおいに盛り込まれ、あっという間の一二〇分。どちらもエンタメに徹したから面白い。そう思わせる人気作です。
著者紹介
永井紗耶子ナガイ・サヤコ
1977(昭和52)年、神奈川県生れ。慶應義塾大学文学部卒。新聞記者を経て、フリーランスライターとなり、新聞、雑誌などで幅広く活躍。2010(平成22)年、『絡繰り心中』で小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー。2020(令和2)年に刊行した『商う狼 江戸商人 杉本茂十郎』は、細谷正充賞と、本屋が選ぶ時代小説大賞、2021年、新田次郎文学賞を受賞した。2023年、『木挽町のあだ討ち』で山本周五郎賞、直木賞を受賞。他の著書に『大奥づとめ よろずおつとめ申し候』『福を届けよ 日本橋紙問屋商い心得』『横濱王』『広岡浅子という生き方』『女人入眼』などがある。


































