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小説と映像、その幸福な出会い

 反戦運動、学園紛争、そして新たなサブカルチャーのムーブメントと、学生たちが何かに突き動かされていた、1960年代の終わり。仙台にあった「無伴奏」というバロック喫茶。この喫茶店で、若者たちはバロック音楽を聴きながら本を読み、思索に耽り、議論をし、そして様々な出会いがありました。
 仙台で高校生活を送っていた小池真理子さんが、この喫茶店を舞台に描いた半自叙伝的小説『無伴奏』が、『三月のライオン』『ストロベリーショートケイクス』などで高い評価を受けている矢崎仁司監督の手によって映画化されました(3月26日・全国ロードショー 配給・アークエンタテインメント)。キャストには、主人公・響子に成海璃子さん、響子の恋人・渉に池松壮亮さん、渉の親友・祐之介には斎藤工さんと、異彩を放つ実力派揃いです。
 仙台が舞台ということで、東日本大震災の影響もあり、撮影は難航しましたが、小池さんをはじめ、喫茶店の元オーナーも感嘆した、当時そのままに再現された「無伴奏」など、「原作者を第一の観客に」するという矢崎監督の熱意とこだわりが、原作者も満足の映画を完成させました。小説と映像の幸福な出会いをぜひご堪能下さい。

映画「無伴奏」

書籍紹介

公開 2016年3月26日(土)公開
監督 矢崎仁司
出演 成海璃子、池松壮亮、斎藤工
公式サイト http://mubanso.com/