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新世紀の正月



 21世紀が明けました。正月は、めでたく豪華執筆陣による初荷で、祝ってください。小説は吉村昭氏会心の「最後の仇討」一三〇枚をトップに、水上勉、石原慎太郎、曽野綾子、小田実、大庭みな子、小川国夫、稲葉真弓、古井由吉氏と、個性的で粒よりの短篇が揃いました。滋味あふれる新春随想は、阿川弘之氏「論語を読む」、田辺聖子氏「草紅葉の墓」、宮城谷昌光氏「腑に落ちるの記」。
 特別企画は「2001年女流歌会始」。斎藤史、富小路禎子、山中智恵子、馬場あき子、道浦母都子、俵万智、阿木津英、水原紫苑、佐伯裕子、紀野恵氏と、ベテランから新鋭まで、今もっとも勢いのある女歌が艶を競って、平安朝が再現されたかのようです。
 別冊「三島由紀夫没後三十年」に発表、その鮮やかな切り口が注目を集めた橋本治氏の
「『三島由紀夫』とはなにものだったのか」は、続篇が届きました。本年もどうかよろしくお引き立てを。
(編集長・前田速夫)
■年間講読料一〇八〇〇円(12冊 税・発送費込)