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ファイブ・ストーリーズ
「新潮」3月号
定価900円
2月7日発売


「ロックンロールミシン」で三島由紀夫賞を受賞した鈴木清剛氏が、今度は短篇小説にチャレンジしました。総題は「5/5」、すなわち「ひかり東京行き」「麦酒店のアイドル」「怪獣アパート103 号」「人生最良のとき」「八月のつぼみ」の五篇からなり、サリンジャー「ナイン・ストーリーズ」をもじれば、さしずめ「ファイブ・ストーリーズ」といったところでしょうか。小説はほかに、日系・朝鮮系が交錯するロスを舞台に、在日三世のアイデンティティを追求した金真須美氏「羅聖の空」など。
 新企画の編集部ロング・インタビュー初回は、「荒地派」詩人にして、フォークナーの翻訳者、現在は信州伊那谷のタオ (老子) イスト、加島祥造氏。そのユニークな人柄と文学遍歴は、貴重な示唆に富んでいます。なお、好評連載の瀬戸内寂聴氏「場所」は今号をもって完結します。
(編集長・前田速夫)
■年間講読料一〇八〇〇円(12冊 税・発送費込)