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三島賞は
 青山、中原両氏受賞!
「新潮」7月号
特別定価950円
6月7日発売


 青山真治「ユリイカ EUREKA」と中原昌也氏「あらゆる場所に花束が……」が、今期三島由紀夫賞に決定しました。国際的な映画作家とノイズ音楽家の、小説でのダブル受賞は、新世紀文学の到来を告知する事件で、選評、記念対談、エッセイ、受賞作冒頭から、そのフレッシュな息吹を感受願います。
 今号の小説は、日本からの亡命を企てた核家族の道行きに、世相の混迷を映す伊藤比呂美氏「スリー・りろ・ジャパニーズ」ほか。
「百年の孤独」の著者マルケスは、現在長大な自伝を執筆中ですが、その第一章を訳出したのが、「語り伝えるために生きてきた」。沼野充義氏司会による日露気鋭作家の座談会
「火星にリンゴの花咲くとき」(日本側出席者は島田、山田、多和田氏)は、先頃モスクワで開催された討論を誌上中継。特別手記「中勘助介と兄金一」は、「銀の匙」の作者の婚礼当日、兄が縊死していた新事実を、親族が明かして衝撃的です。
(編集長・前田速夫)
■年間講読料一〇八〇〇円(12冊 税・発送費込)