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町田康氏が
萩原賞を受賞!
「新潮」11月特大号
特別定価950円
10月6日発売


 年間最優秀詩集に贈られる萩原朔太郎賞が、富岡多恵子、司修、天沢退二郎、清水哲男、吉増剛造の五氏選考委員の満場一致で、町田康氏の「土間の四十八滝」に決定しました。専門詩人の諸作を凌いでの受賞は、詩壇の事件といって良く、その端倪すべからざる才能を、改めて証明しました。同時発表の新潮新人賞は、吉原のソープを舞台にした、鈴木弘樹氏の快作「グラウンド」二〇〇枚。
 今号の巻頭は、新芥川賞作家の玄侑宗久氏渾身の力篇「化蝶散華」二五〇枚。小説は他に古山高麗雄氏「来し方ばかり」、辻仁成氏
「君と僕のあいだにある」と、古井由吉氏
「この日警報を聞かず」。
 九十八歳で逝って五年。作家の身近にいた松原一枝氏の特別手記「宇野千代 愛のかたち」一〇〇枚は、師の華やかな恋愛遍歴はもとより、文壇でのライバル円地文子との確執にも及んで、その水際だった資質・面貌を偲びます。
(編集長・前田速夫)
■年間講読料一〇八〇〇円(12冊 税・発送費込)