
「まさか」の人生
1,034円(税込)
発売日:2025/05/19
- 新書
- 電子書籍あり
日本中の注目を浴びた「あの人」20人はその後、どうなった?
大人気ゲーム「ぷよぷよ」を失ったプログラマー、野茂をメジャーに流出させた300勝投手、箱根往路のゴール目前で倒れた大学生、石器発掘の〈神の手〉に騙された研究者──。人生には「まさか」がついて回るが、ニュースになるほどの不運や失敗に見舞われた人々は、その渦中にあって何を思い、その後も続く長い人生をどう生き抜いてきたのか。知られざる軌跡と人間ドラマを描く人気連載、待望の新書化。
はじめに
1 「ぷよぷよ」生んだ会社がはじけ、消えたワケ
名物プログラマー社長の人生は52歳で振り出しに戻った
2 山一No.1営業マン、再就職先では「最低なサラリーマン」に
「人の山一」が自慢だった、ならば自分がプロになって助けよう
3 文民警官がまいた種――息子はカンボジアに殉じた
不意の来客が日本語で伝えてくれたこと
4 「野茂をメジャーに流出させた」300勝投手、名監督にあらず
「負けてよかったと思える日が必ず来る。投げたらアカン」
5 技術は負けていなかった
「一太郎」vsマイクロソフト「ワード」
伝説の女性プログラマーが挑み続ける日本語入力
6 分離手術を受けたドクさんは、ベトさんを失った
「ベトを犠牲にここまで来た」「長くは生きられない」
7 日本初の生体肝移植、執刀医の「決断」
「時間がない。私がすべて責任を取る」1歳児、緊急手術のその後
8 裏切られた名監督 関東学院大学ラグビー部の綻び
「あいつらを恨むのではなく、大麻を恨め」
9 「あの日」「あの日々」を越えて 三陸鉄道はまだやれる
「都会の鉄道じゃないんだから、『第3セクターなめんなよ』って」
10 中国で突然拘束、2279日間の苦難
日中の架け橋として30年、目を向けてこなかった中国の現実
11 初の「セクハラ訴訟」原告A子が実名を名乗った日
「証人を殴りました」――誰もがこの訴訟は負けると思った
12 「お前はグルか、バカか」〈神の手〉にだまされた研究者の20年
日本の旧石器研究が「いかにダメだったか」研究者の意識は変わった
13 女子よ見てくれ!「ウォーターボーイズ」部員たちの進路
「誰もやっていないことに挑戦する精神は、水泳部で学んだ」
14 銀座に上陸したマクドナルド1号店、お客が来ない日々
「行儀が悪い」立ち食いを、「おしゃれ」に変えた店長の奮闘
15 「甲山事件」逮捕された「悦っちゃん先生」の50年
「法は私を守ってくれるんじゃないんですか」
16 運営ミスで失格 目前で「五輪内定」を逃した競歩エース
向き合うことにした「相性最悪」の新コーチ
17 「地下鉄サリン事件」が出発点、警視庁初の科学捜査官
「科学には意思がない。容易に犯罪に利用されてしまう」
18 箱根駅伝、途切れたタスキ
再び「山登り」に挑んだ順大4年生
あの場所でまた、足の力が抜けた感覚があった
19 「懸賞生活」乗り越え
喜劇俳優の「自分だからこそできること」
古里の復興へ誓い 未知なる挑戦
20 挑戦者2万人「アメリカ横断ウルトラクイズ」優勝者の覚悟
「知識だけでなく、人間の対応力そのものを試すのがウルトラだ」
おわりに 記者略歴
書誌情報
読み仮名 | マサカノジンセイ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 240ページ |
ISBN | 978-4-10-611089-4 |
C-CODE | 0236 |
整理番号 | 1089 |
ジャンル | 社会学、思想・社会 |
定価 | 1,034円 |
電子書籍 価格 | 1,034円 |
電子書籍 配信開始日 | 2025/05/19 |
著者プロフィール
読売新聞社会部「あれから」取材班
ヨミウリシンブンシャカイブアレカラシュザイハン
過去のニュースの当事者に改めて話を聞き、その人生をたどる人物企画「あれから」を担当。人選にこだわり、取材期間は短くても三か月。一年近くかけることも。2020年2月にスタート。ネット配信でも反響を呼び、連載継続中。既刊に『人生はそれでも続く』(新潮新書)。