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下巻カバーに使ったイラストは、ヘルシンキ工科大学の構内にひっそりと建つオタニエミ・チャペルです。中村さんは森のなかのこの礼拝堂をみて、(1)まず木立のなかに十字架をたて、(2)そこに向かって二つの壁をつくり、(3)屋根をかけて出来上がり、という順番ではなかったか? と思ったそうです。詳しくは本書でご覧下さい。
絵=中村好文
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栗林公園の池のほとりに建つ〈掬月亭〉。雨戸が開け放たれ、障子がすべて取り外されると、二段にこけら葺きされた美しい寄せ棟屋根が、細身の柱によって軽やかに支えられた様子がよくわかる。
撮影=筒口直弘
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〈カステルヴェッキオ美術館〉の内部。分厚い壁で五つの展示室に区切られ、それぞれが アーチ形の入口を持っている。美しいアーチが奥へ奥へと連なる光景が、たちまち見
学者の心を捉える。
撮影=中村好文
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〈豊多摩監獄「十字舎房」〉の内部。大杉栄、亀井勝一郎など多くの思想犯を収容した独房棟だった。一直線に伸びる天窓から外光が明るくふりそそぐ崇高な建築空間。
撮影=中村好文
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