
新潮文庫 737円(税込)発売日:2021/07/01
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ/著
大人の凝り固まった常識を、
子どもたちは軽く飛び越えていく。
優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。ただでさえ思春期ってやつなのに、毎日が事件の連続だ。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……。何が正しいのか。正しければ何でもいいのか。生きていくうえで本当に大切なことは何か。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子と パンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。連載中から熱狂的な感想が飛び交った、私的で普遍的な「親子の成長物語」。
![[中川李枝子/子どもの感覚に、母ちゃんと共に脱帽。先生方にも、ぜひ読んで欲しい。][西加奈子/隣に座って、肩を叩いて、「一緒に考えない?」そう言ってくれました。絶対に忘れたくない、大切な友達みたいな本です。][高橋源一郎/思わず考えこむ。あるいは、胸をうたれる。そして、最後に、自分たちの子どもや社会について考えざるをえなくなる。][三浦しをん/これは「異国に暮らすひとたちの話」ではなく、「私たち一人一人の話」だ。]](/ywbg/images/comment_pc_02b.png)
著者・ブレイディみかこさんからの言葉
みなさんお忙しい中、わざわざ私のような不届き者の酒飲みババアの駄文について時間を割いて書いてくださっていて、いやちょっと泣きそうになっています(←けっして酔っているからではない)。
ふつう、本を書いたときには「よっしゃー!」とか「うーん……」とか正直いろいろ感慨はあるんですけど、この本に関してはあまりに自分に近いところにある物事を書いているので、よくわからないというか、いったいこんなものを人様が読んでおもしろいんだろうか。という気持ちしかなかったので、励みになります。
書店員のみなさま、本当にありがとうございます。サンクス・ア・ミリオンどころか、サンクス・ア・ビリオンです。
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
目次
- はじめに
- 元底辺中学校への道
- 「glee/グリー」みたいな新学期
- バッドでラップなクリスマス
- スクール・ポリティクス
- 誰かの靴を履いてみること
- プールサイドのあちら側とこちら側
- ユニフォーム・ブギ
- クールなのかジャパン
- 地雷だらけの多様性ワールド
- 母ちゃんの国にて
- 未来は君らの手の中
- フォスター・チルドレンズ・ストーリー
- いじめと皆勤賞のはざま
- アイデンティティ熱のゆくえ
- 存在の耐えられない格差
- ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとグリーン
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ
発売日:2021/07/01 737円(税込) 新潮文庫

著者プロフィール

ブレイディみかこブレイディ・ミカコ
1965(昭和40)年福岡生れ。県立修猷館高校卒。音楽好きが高じてアルバイトと渡英を繰り返し、1996(平成8)年から英国ブライトン在住。ロンドンの日系企業で数年間勤務したのち英国で保育士資格を取得、「最底辺保育所」で働きながらライター活動を開始。2017年『子どもたちの階級闘争』で新潮ドキュメント賞を、2019(令和元)年『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』でYahoo!ニュース|本屋大賞2019年ノンフィクション本大賞を受賞。他の著書に『花の命はノー・フューチャー』『アナキズム・イン・ザ・UK』『ザ・レフト』『ヨーロッパ・コーリング』『いまモリッシーを聴くということ』『労働者階級の反乱』『ブレグジット狂騒曲』『女たちのテロル』『ワイルドサイドをほっつき歩け』『ブロークン・ブリテンに聞け』『女たちのポリティクス』などがある。
著者プロフィール
ブレイディみかこブレイディ・ミカコ
1965(昭和40)年福岡生れ。県立修猷館高校卒。音楽好きが高じてアルバイトと渡英を繰り返し、1996(平成8)年から英国ブライトン在住。ロンドンの日系企業で数年間勤務したのち英国で保育士資格を取得、「最底辺保育所」で働きながらライター活動を開始。2017年『子どもたちの階級闘争』で新潮ドキュメント賞を、2019(令和元)年『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』でYahoo!ニュース|本屋大賞2019年ノンフィクション本大賞を受賞。他の著書に『花の命はノー・フューチャー』『アナキズム・イン・ザ・UK』『ザ・レフト』『ヨーロッパ・コーリング』『いまモリッシーを聴くということ』『労働者階級の反乱』『ブレグジット狂騒曲』『女たちのテロル』『ワイルドサイドをほっつき歩け』『ブロークン・ブリテンに聞け』『女たちのポリティクス』などがある。

- 単著
- 『花の命はノー・フューチャー』(碧天舎、2005年7月刊/増補してちくま文庫へ、2017年6月刊)
- 『アナキズム・イン・ザ・UK』(Pヴァイン、2013年10月刊)
- 『ザ・レフト──UK左翼セレブ列伝』(Pヴァイン、2014年12月刊)
- 『ヨーロッパ・コーリング──地べたからのポリティカル・レポート』(岩波書店、2016年6月刊)
- 『THIS IS JAPAN――英国保育士が見た日本』(太田出版、2016年8月刊)
- 『子どもたちの階級闘争──ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房、2017年4月刊)
- 『いまモリッシーを聴くということ』(Pヴァイン、2017年4月刊)
- 『労働者階級の反乱──地べたから見た英国EU離脱』(光文社新書、2017年10月刊)
- 『ブレグジット狂騒曲──英国在住保育士が見た「EU離脱」』(弦書房、2018年6月刊)
- 『女たちのテロル』(岩波書店、2019年5月刊)
- 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社、2019年6月刊)
- 共著
- 『保育園を呼ぶ声が聞こえる』(國分功一郎氏、猪熊弘子氏との共著/太田出版、2017年6月刊)
- 『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう』(松尾匡氏、北田暁大氏との共著、亜紀書房、2018年4月刊)
- 『人口減少社会の未来学』(内田樹氏によるアンソロジーに寄稿、文藝春秋、2018年4月刊)
- 『平成遺産』(武田砂鉄氏によるアンソロジーに寄稿、淡交社、2019年2月刊)
- 『街場の平成論』(内田樹氏によるアンソロジーに寄稿、晶文社、2019年3月刊)

- 私たちは今をどう生きるかの着眼点に気付くことができる。(三省堂書店東京駅一番街店・岩本愛美さん)
- こんな読み心地はじめて。
イケイケでガンガン押していったり、胸にじーんときたり、
心の準備は不可能、心の波が忙しい。(ジュンク堂書店滋賀草津店・山中真理さん) - 頭を殴られた気持ちでした。
私は、何もわかっていなかったことを思いしらされました。(精文館書店豊明店・近藤綾子さん) - 「他人の靴を履いてみる」人が、
ひとりでも増えますように。
この本が、これからの時代の
バイブルになることを強く願う。(紀伊國屋書店広島店・池田匡隆さん)