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村田沙耶香「地球星人」(380枚)
新連載 佐々木 敦「これは小説ではない」

新潮 2018年5月号

(毎月7日発売)

特別定価980円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2018/04/07

発売日 2018/04/07
JANコード 4910049010587
価格 特別定価980円(税込)

地球星人[三八〇枚]/村田沙耶香
なにがあってもいきのびること。恋人と誓い、魔法少女は世界=人間工場と対峙する。ベストセラー『コンビニ人間』を超える衝撃作!
あなた[一〇〇枚]/大城立裕
妻(あなた)と二人でここまで生きてきた――六十年の結婚生活と終末を描く九十二歳渾身の一作!
◆掌篇三作
こよみがえし台木の花もやだまり
黒田夏子
その紙には二次元の像が固定されていた――
別れの気配に満ちた、在りし日の芳しい記憶。
日曜日田中慎弥
転校生は不可解な謎を残し小学時代の私の前から姿を消した。現在と交錯する失踪の記憶。
■■ 連載小説 ■■
◆キュー(八)/上田岳弘
◆格闘(十五)/高樹のぶ子
◆野の春(十九)/宮本 輝
◆荒れ野にて(三十五)/重松 清

■■ 新潮 ■■
四十一年ぶりのスペイン/松浦寿輝
妖精と女たち/市原佐都子
たきじごく/荒木優太
カメラの奥のソフィア・コッポラ/林 央子

◆第51回《新潮新人賞》応募規定
【選考委員】 ●大澤信亮 ●川上未映子 ●鴻巣友季子 ●田中慎弥 ●中村文則

◆新連載
これは小説ではない佐々木 敦
「小説の小説性」とは何か? 他分野との比較(ラオコオン・エフェクト)から文学の本質を炙り出す、野心的新批評!
◆(若者たちのための)平岡正明案内大谷能生
ジャズから芸能、革命思想までを駆け抜けた評論の巨星を「現在」に解放する。その序論。
50年、30年、70歳、30万円金井美恵子
踏みしだくことの寡黙――石井遊佳『百年泥』を読む/今福龍太
挑発的な思考実験――古川日出男『ミライミライ』論/佐藤 優
物静かな跫音――町田康『湖畔の愛』/山城むつみ
艶やかなニヒリズム――川上未映子『ウィステリアと三人の女たち』/松浦寿輝
無名で偶有的で神聖な人生――橋本治『草薙の剣』を読む/橋爪大三郎
編集者 漱石[最終回・一〇〇枚]/長谷川郁夫
小林秀雄[第五十四回]/大澤信亮
地上に星座をつくる石川直樹
第六十二回・涯ての山
見えない音、聴こえない絵大竹伸朗
第一六二回・色紙とマッチ棒
■■ 本 ■■
小山田浩子『庭』/青山七恵
前田英樹『批評の魂』/大澤信亮
桐野夏生『路上のX』/倉本さおり
奥泉 光『雪の階』/滝口悠生
宮崎誉子『水田マリのわだかまり』/福永 信
金井美恵子『『スタア誕生』』/山根貞男

この号の誌面

立ち読み

編集長から

村田沙耶香
「地球星人」(長篇三八〇枚)

 村田沙耶香氏は二〇〇三年のデビュー以来、家族・学校・社会に適合できない人間を描き続けてきた。とりわけ、女性が強いられる恋愛・婚姻・出産という〈成熟〉への抵抗は、ディストピア的想像力が炸裂した「殺人出産」「消滅世界」によって、あるいは、現代人の原風景というべきコンビニを舞台にした芥川賞受賞作「コンビニ人間」によって、研ぎ澄まされてきた。 「地球星人」(三八〇枚)は、村田氏が作家性のすべてを注ぎ込んだ総決算というべき長篇小説だ。主人公の奈月は幼少期に「魔法少女として地球を守っている」という思いに取り憑かれた。だが、それは無邪気な夢想ではなく、家族にも学校にも適合できない彼女が「なにがあってもいきのびる」ための原理だったのだ。この原理を密かに抱えたまま成人した奈月を、あの〈成熟〉への強制が襲う。どうしても〈地球星人〉にはなれない奈月のサバイバルに、そして書き手のリスクを恐れぬ挑戦に、読者は度肝を抜かれるだろう。

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞