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【特集】初春読み切り宝箱
荻原 浩/篠田節子/今野 敏/桜木紫乃/窪 美澄/住野よる/矢樹 純/仲谷実織/義井 優/万城目学

小説新潮 2024年1月号

(毎月22日発売)

1,000円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2023/12/21

発売日 2023/12/21
JANコード 4910047010145
定価 1,000円(税込)
■目次
【特集】初春読み切り宝箱

荻原 浩/天使は秒速でやってくる
――たった一秒で人生は変わっちまう。証拠? 俺だよ

篠田節子/土
――新興住宅地に不似合いな畑と石垣。家主の想いとは

今野 敏/防犯 隠蔽捜査外伝
――神奈川県警内で囁かれるセクハラの噂。その出どころは

桜木紫乃/ひも
――老人ホストで、ヒモ。そんな朗人をある女が訪ねてきて

窪 美澄/野辺の送り
――菜乃子と達也。俺の視線がまず向くのは、達也だった

住野よる/炎上系ファンファーレ
――花の女子高生、今日は声をはりあげさせていただきます

矢樹 純/影祓え 前編
――二歳になる愛息の熱が下がらない。原因は、もしかして

◆仲谷実織/たこの孵化
――母とふたりで暮らす中学生の章。七年ぶりに現れた男は

◆義井 優/ご奉公日和
――実家の取り壊し。宜彦を待ち受けていた大仕事とは――

万城目学/あの子と休日 前編
――事故から無傷で戻った同級生。絶対に、裏があるはず!
【新春グラビア】
読者プレゼント企画 作家からの年賀状
――文芸界の先鋒たちが勢揃い。直筆ハガキに個性が宿る!
◆万城目学
小川 哲
永井紗耶子
◆一穂ミチ
小田雅久仁
新川帆立
◆浅倉秋成
白井智之
宮島未奈
結城真一郎
澤田瞳子
【特別エッセイ】
◆仲谷実織/十月十日の味
――R-18文学賞受賞者が訪う、緑の実揺れる瀬戸内。秋の風に吹かれ、触れる人々の温もりは

【連載再開! 第二部スタート】
原田マハ/晴れの日の木馬たち
――故郷岡山に父を残し、作家を夢見て上京したすてらは今
【豪華新連載】
中島京子/水は動かず芹の中
――書けない作家の「わたし」が出会ってしまった、壮大かつとんでもない歴史物語の始まり!

長浦 京/ソリスタ
――一九三八年、欧州。ひとりの音楽家が辿る、苛烈な運命とは。超本格スパイ巨篇、開幕

はらだみずき/されどめぐる季節のなかで
――祖母の家で始めたカフェも同居生活も問題ばかりで……『やがて訪れる春のために』続編スタート!

畠中 恵/なぞとき しゃばけシリーズ
――佐助が怪我をしたって!? 一体どんな強敵が現れたかと思ったら……。第二三弾、開幕!
【連載エッセイ・ノンフィクション・マンガ】
◆いしいひさいち/剽窃新潮
岩井勇気/僕の人生には事件が起きない
角幡唯介/地図なき山―日高山脈48日漂泊行―
川上和人/鳥類学者の半分は、鳥類学ではできてない
◆くどうれいん/くどうのいどう
こいしゆうか/くらべて、けみして 校閲部のじゅうさん
酒井順子/松本清張の女たち
◆友近/友近道中
◆堀元 見/読むだけでグングン頭が良くなる下ネタ大全
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈歴史・時代〉田口幹人
〈ホラー・ミステリ〉村上貴史
〈恋愛・青春〉高頭佐和子
【好評連載小説】
伊吹有喜あかりの島
恩田 陸/追憶の五重奏
◆川越宗一/満腔まんこうの熱血
桐野夏生/ダークネス
佐々木譲/遥かな夏
月村了衛/虚の伽藍 最終回
宮城谷昌光/公孫龍
諸田玲子/岩に牡丹
吉川トリコ/裸足でかけてくおかしな妻さん
【バラエティコラム】
〈もういちど会いたい〉菰野江名
〈あのとき聴いた音楽〉向坂くじら
「日本ファンタジーノベル大賞2025」募集要項
第十一回「新潮ミステリー大賞」募集要項
次号予告

この号の誌面

編集長から

十二人十一色な「作家からの年賀状」

 いきなり夏の話から始まる万城目学さんと白井智之さん、新婚ほやほやのお相手とのコラボレーションを展開する小川哲さん……これ、みんな年賀状の話です。人気作家が手ずから書いた賀状を読者に贈るプレゼント企画「作家からの年賀状」、好評につき三年ぶりに帰ってまいりました! 冒頭のお三方の他にも、思わぬ画才を見せる方、読む人の心がほどけるような言葉を届ける方、平安時代の宮中の儀式を詳細に語る方など、十一枚の葉書にそれぞれの個性があふれ、眺めるだけでもわくわくします。気になる内容はぜひ本誌でご確認の上、奮ってご応募くださいませ。
 新年恒例、読み切り特集も充実の内容です。短編の名手・荻原浩さんはじめ、十名による佳編を掲載。年末年始の帰省中やお正月休みのちょっとした時間がいきなり充実すること間違いなしです。新連載の中島京子さん、長浦京さん、はらだみずきさん、そして畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズもお楽しみに。

小説新潮編集長 西麻沙子

次号予告

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

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