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夜明け前 第二部〔下〕

島崎藤村/著

880円(税込)

発売日:1955/03/17

  • 文庫

時代は明ける。人は狂う。日本近代文学の最高峰、ここに完結。

新政府は半蔵が夢見ていたものではなかった。戸長を免職され、神に仕えたいと飛騨の神社の宮司になるが、ここでも溢れる情熱は報われない。木曽に帰り、隠居した彼は仕事もなく、村の子供の教育に熱中する。しかし、夢を失い、失望した彼はしだいに幻覚を見るようになり、遂には座敷牢に監禁されてしまうのだった。小説の完成に7年の歳月を要した藤村最後の長編である。

書誌情報

読み仮名 ヨアケマエ04
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 480ページ
ISBN 978-4-10-105511-4
C-CODE 0193
整理番号 し-2-10
ジャンル 文芸作品
定価 880円

著者プロフィール

島崎藤村

シマザキ・トウソン

(1872-1943)筑摩県馬籠村(現在の岐阜県中津川市)に生れる。明治学院卒。1893(明治26)年、北村透谷らと「文学界」を創刊し、教職に就く傍ら詩を発表。1897年、処女詩集『若菜集』を刊行。1906年、7年の歳月をかけて完成させた最初の長編『破戒』を自費出版するや、漱石らの激賞を受け自然主義文学の旗手として注目された。以降、自然主義文学の到達点『家』、告白文学の最高峰『新生』、歴史小説の白眉『夜明け前』等、次々と発表した。1943(昭和18)年、脳溢血で逝去。享年72。

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