松本清張傑作選 暗闇に嗤うドクター―海堂尊オリジナルセレクション―
649円(税込)
発売日:2013/01/29
- 文庫
医療――。それは時に人を救い、時に人を殺す、魔物。「『医療小説』というパラダイム。それは松本清張によって確立された。」――海堂尊
「医療小説」は人のこころの深淵に根ざしている。松本清張はその分野の嚆矢であった──海堂尊。ときに人を救い、またときに人を殺す「医療」と「医学」。人が持つ根源的な聖性と魔性を浮き彫りにした名編は、現代社会に今なお警鐘を鳴らす。最前線の医療現場を描く編者が選んだ6つの作品、「死者の網膜犯人像」「皿倉学説」「誤差」「草」「繁昌するメス」「偽狂人の犯罪」を収録。
目次
死者の網膜犯人像
殺人者は死した眼球に宿る
皿倉学説
老教授が見た「光」を覆う知の伏魔殿
誤差
不確かな死亡推定時刻を生んだ、心理の迷路
草
死を呼ぶ苗床と成り果てた病院の謎
繁昌するメス
善意の医師を咎める偽者の烙印
偽狂人の犯罪
秘めたる殺意は真実か、虚構か
「医療小説」はこころの深淵に根ざしている 海堂尊
解題 香山二三郎
書誌情報
読み仮名 | マツモトセイチョウケッサクセンクラヤミニワラウドクターカイドウタケルオリジナルセレクション |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 400ページ |
ISBN | 978-4-10-110972-5 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | ま-1-66 |
ジャンル | ミステリー・サスペンス・ハードボイルド、文学賞受賞作家 |
定価 | 649円 |
著者プロフィール
松本清張
マツモト・セイチョウ
(1909-1992)福岡県小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。1958年の『点と線』は推理小説界に“社会派”の新風を生む。生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った。
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