
養老孟司の大言論II 嫌いなことから、人は学ぶ
572円(税込)
発売日:2014/02/28
- 文庫
- 電子書籍あり
じつのところ、日本の将来、心配です! 内田樹氏との特別対談つき。
戦争のおかげで変わり、学んだ世代の私は、大学紛争を経てオウム事件を機に大学を辞めた。「日本に思想はない」というが、そもそも人は、何かを信じなければ生きられない。傷つかないで終わるのが、理想的人生だろうか。政治、環境問題、宗教、歴史、科学──嫌いなものを突き詰めてこそ、わかってくることがある。内田樹氏との特別対談を収録した、「大言論」シリーズ第2巻。
目次
われわれの思想としての事件
「思想がない」という思想/私の思想が受けた影響/「カレーが好き」という思想/思想の恐ろしさ/公私混同
考える軍隊
「だまされた」という思い/後ろめたいという気持ち/戦争が証明したこと/盗賊が天下を取る/戦争から人は学ぶか
信仰とはなにか
ブータンとのなれそめ/人生は、一期一会である/宗教とは、生活の法である/「偏見」に気をつけろ
ユダヤ問題
ユダヤ人はなぜ迫害されるのか/ユダヤ人とはだれのことか/始原の遅れ/踏み絵を踏み続ける/先を取る/フランクルの生き方/我がままでいたい
意識の博物学
いじめられたから/「同じ」と「違う」について/科学はすべてを説明できるか/情報は動かない/内部世界と感覚世界/意識の博物学
博物学の視点
モノからの視点/感覚は万人に共通ではない/客観主義という誤解/真面目に考える時期が来た/環境問題の根本/五十年先のこと
違いから説き起こす
いちばん下から見るか、いちばん上から見るか/都市では同一性が優先する/感覚上の違いにこだわる/石油問題と地産地消/石油がなくなった世界
お金や情報は「現実」か
死んでも年金が欲しい人/言葉とお金は「同じ」のはたらき/ドッペルゲンガーがわからない日本人/同じものなんかない
石油が維持する秩序
世界でもっとも利益を上げた企業/石油の一滴は血の一滴/石油の生む「秩序」/秩序を成立させるのはエネルギー/アリとキリギリス
傲慢になっていないか
日本人の傲慢/いちばん大事なこと/政治と温暖化/環境問題の重要性/衣食足りて礼節を知る
単純な人生
ラオスで出会った日本人/野暮なことを聞くな/体の動きの達人に会うと、嬉しくなる/身体のいうことを謙虚に聞く
人を見ること、生きること
人間を見分ける目/ホームレスは「中立」/「生きていない」日本人/「生きること」への欲求/「半死人」の考え/まずは、生きてみる
「わからない」から始めよう――内田樹氏との特別対談
書誌情報
読み仮名 | ヨウロウタケシノダイゲンロン2キライナコトカラヒトハマナブ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 288ページ |
ISBN | 978-4-10-130839-5 |
C-CODE | 0195 |
整理番号 | よ-24-9 |
ジャンル | 倫理学・道徳、ノンフィクション、教育・自己啓発、趣味・実用 |
定価 | 572円 |
電子書籍 価格 | 572円 |
電子書籍 配信開始日 | 2021/11/12 |
著者プロフィール
養老孟司
ヨウロウ・タケシ
1937(昭和12)年、神奈川県鎌倉市生まれ。解剖学者。東京大学医学部卒。東京大学名誉教授。1989年『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。2003年の『バカの壁』は450万部を超えるベストセラーとなった。ほか著書に『唯脳論』『ヒトの壁』など多数。
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