
寒灯・腐泥の果実
440円(税込)
発売日:2013/11/28
- 文庫
受け入れてもらいたいが故の暴言、いとおしさ故の暴力。同棲生活を日々破壊してゆく北町貫多を描いた私小説集。
初めて恋人との正月を迎える貫多。だが些細な行き違いから険悪な雰囲気になり、大晦日の夜ついに爆発する。二人の新生活に垂れ込める暗雲の行方は──『寒灯』。いくら邪険に扱っていようと、秋恵への気持ちは微塵も変わっていなかった。しかし暴言や暴力は続き、ついに彼女は去ってゆく。そのあとに残されたものは──『腐泥の果実』。他二篇を収録する私小説集、待望の文庫化。
目次
陰雲晴れぬ
肩先に花の香りを残す人
寒灯
腐泥の果実
肩先に花の香りを残す人
寒灯
腐泥の果実
解説 中江有里
書誌情報
読み仮名 | カントウフデイノカジツ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-131286-6 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | に-23-6 |
ジャンル | 文芸作品、文学賞受賞作家 |
定価 | 440円 |
著者プロフィール
西村賢太
ニシムラ・ケンタ
(1967-2022)東京都生れ。中卒。2007(平成19)年『暗渠の宿』で野間文芸新人賞、2011年「苦役列車」で芥川賞を受賞。刊行準備中の『藤澤清造全集』(全五巻別巻二)を個人編輯。文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』を監修。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『廃疾かかえて』『随筆集 一私小説書きの弁』『人もいない春』『西村賢太対話集』『随筆集 一日』『一私小説書きの日乗』『棺に跨がる』『形影相弔・歪んだ忌日』『けがれなき酒のへど 西村賢太自選短篇集』『やまいだれの歌』『痴者の食卓』ほか。
判型違い(単行本)
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