ぼくの哲学
935円(税込)
発売日:2024/05/29
- 文庫
- 電子書籍あり
幼少期、美について、ビジネス、成功、孤独。時代を作り、時代と寝た天才の全証言。
その男、偶像か、トリックスターか。NYを舞台に世界を熱狂させ続けたアーティストの稀有なる証言。シャイで神経質だった幼少期から、孤独を受け入れた途端に取り巻きができ、夜な夜なパーティに繰り出した狂騒の時代まで。「芸術家は英雄(HERO)ではなく無(ZERO)」「芸術なんて作ればもう新しくない」と豪語し、ひとところに留まらなかった時代の寵児は何を見、何を語ったか。唯一無二の決定的自伝。
目次
Bとぼく アンディがウォーホルになるまで
――スクラップブックのとおり。
1 愛(思春期)
――チェコスロヴァキア人として育つ。夏休みのバイト。1人ぼっち。悩みを語り合う。人の悩みが伝染る。自分の悩み。ルームメイト。精神科医が電話を返してこなかった。初めてのTV。ぼくの出番。初めてのスーパースター。初めてのテープ。
2 愛(初恋)
――ぼくのお気に入りの60年代の女の子たちの盛衰記。
3 愛(老いる)
――40歳にして人生の真実を知る。ぼくの理想の妻。ぼくの理想の電話友達。嫉妬。明かりを暗くしてトリック鏡。セックスとノスタルジア。女装者。ロマンスは難しいがセックスはもっと難しい。不感症。
4 美
――自画像。永遠の美の問題、一時的な美容上の問題、それの解決。清潔な美。普通のかっこよさ。ルックスを保つには。単調さの美。
5 有名
――ぼくのオーラ。TVの魔術。役はいいんだけど役者がダメ。ファンと熱狂者。エリザベス・テイラー。
6 働く
――アート・ビジネスとビジネス・アート。ぼくの初期の映画。ぼくが残り物が好きなわけ。生きることが仕事だ。セックスは仕事だ。どうやってメイドの目を見るか。キャンディだらけの部屋。
7 時
――もてあました時。時と時の間の時。列に並ぶ。外にいる時は。飛行機の時間。化学物質が欠けている。ぼくがなぜ醜いままでいようとするか。アポイントメントを取るコツ。エリザベス・テイラー。
8 死
――そのすべて。
9 経済
――ロスチャイルド物語。24時間営業のドラッグストア。友達を金で買うこと。小切手帳のデザイン。1セント銅貨。ジーナ・ロロブリジーダのペニー。
10 雰囲気
――空っぽの空間。屑としてのアート。ピカソの傑作4000枚。ぼくの色のテクニック。ぼくは芸術をやめた。また芸術を始めた。香水の空間。田舎でのいい生活、ぼくがそれが嫌いな理由。木がマンハッタンで育とうとする。平凡なアメリカのランチルーム。アンディマット。
11 成功
――スターが階段にいる時。みんなにヘアドレッサーが1人は要る理由。ポップタート。アーシュラ・アンドレス。エリザベス・テイラー。
12 芸術
――グランプリ。新しいアート。サラミを切る。魅力的な危険。我に触れるな。スキンシップは嫌。
13 肩書
――国際結婚。侍女。がんばって売り込む。シャンパン顎にビール腹。
14 ピッカピカ
――アメリカンスタイルの掃除。
15 下着パワー
――哲学が切れた土曜日にすること。
訳者あとがき
書誌情報
読み仮名 | ボクノテツガク |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
装幀 | Victor Watts/Cover Photo、Alamy Stock Photo/Cover Photo、新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 352ページ |
ISBN | 978-4-10-240561-1 |
C-CODE | 0171 |
整理番号 | ウ-27-1 |
ジャンル | アート・エンターテインメント、画家・写真家・建築家 |
定価 | 935円 |
電子書籍 価格 | 935円 |
電子書籍 配信開始日 | 2024/05/29 |
著者プロフィール
アンディ・ウォーホル
Warhol,Andy
(1928-1987)ペンシルバニア州ピッツバーグ生れ。カーネギー工科大学でデザインを学び、ニューヨークに出てデザイナーとして仕事をしたのち、30代になってアート活動を開始。漫画やキャンベル・スープ、コカ・コーラなど誰もが知る消費社会の象徴を題材にした作品によって一躍世代を代表する画家となった。ロックバンド「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」のプロデュースや実験映画の製作も手がけ、世界的な人気を博する。
落石八月月
オチイシ・オーガストムーン
翻訳家。訳書にサラ・シュルマン『ドロレスじゃないと。』、ガートルード・スタイン『三人の女』『小説アイダ』『みんなの自伝』『地球はまるい』、A・M・ホームズ『セラピー・デイト』、アンディ・ウォーホル『ぼくの哲学』、クリス・クラウス『アイ・ラヴ・ディック』などがある。
判型違い(単行本)
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