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ニューヨークのクライアントを魅了する 「もう一度会いたい」と思わせる会話術

吉田恵美/著

1,760円(税込)

発売日:2023/05/25

  • 書籍
  • 電子書籍あり

アメリカで活躍する日本人インテリアデザイナーが明かす世界基準の仕事術。

個性の強いニューヨークのクライアントたちを相手に、いかにして信頼を勝ち得ているのか? 一本の電話から始まった忘れられない仕事、顧客自身が気づかぬ願望を聞き出す質問法、そして、予期せぬトラブルの解決策――。すべてが「普通」だった著者が、言葉と文化の壁を乗り越えて身につけた「聞くこと」から始まる会話術。

目次
はじめに
心の奥の思いに耳を傾ける/クライアントの期待に応える/日本のみなさんにお伝えしたいこと
第1章 忘れられない仕事
「フォー・シーズン・パティオ」の依頼/小さな仕事が大きな仕事に/とことん聞いて、全力を尽くす/すべてはクライアントの笑顔のために
第2章 リクエストの多いクライアント
あるクライアントとの出会い/完璧主義のご主人が依頼主に/イレギュラーな仕事/予期せぬトラブルが発生/当たり前のことを大切にする/嬉しいサプライズ
第3章 私が心がけていること
いい仕事には、いい仕事相手が必要/すべてお任せのデザインはありえない/インテリアデザインにコピーはない/ワクワク、ドキドキさせる/自分自身が明るくいること/仕事の環境を整える
第4章 仕事の進め方〈基礎編〉
クライアントとともにゼロから作り上げる/クライアントに会う前に/オンライン上での表現/第一印象は一度きり/話しやすい環境を選ぶ/安心感を与え、お互いに楽しむ/初対面では、メモより対話/「当たり前」を疑う/「できること」と「できないこと」を伝える/雑談の中で、相手の興味を知る/「この人とまた話したい」と思ってもらう
第5章 仕事の進め方〈実践編〉
「嫌い」を聞く/「嫌い」を聞くことから悩みの解決へ/「嫌い」を尋ねる理由/「MUST」を尋ねる/MUSTなリクエスト〈ペット編〉/MUSTなリクエスト〈ベッドルーム編〉/矛盾する「MUST」と「嫌い」/感情的な言動の背後には、必ず理由がある
第6章 相手の期待の上をいく
120%を目指すのがプロ/その人だからこそのストーリーをデザインする/部屋に飾る絵画にもストーリーは必要/点と点を結んで物語をつむぐ/悪夢をはらう「ドリームキャッチャー」/顧客をあっと言わせるアイディア/Wow Factor (ワオ・ファクター)/Out Of The Box (アウト・オブ・ザ・ボックス)
第7章 いかにして問題を解決するか
決められないクライアント/新たな価値観を提示する/住まいの悩みを解決する/間取りの狭さも解決できる/落ち着いて本質をみつめる/自己主張する時は論理的に/どんな相手にも真摯に向き合う/クレーム対処の時こそ冷静に/「白」色は十人十色
第8章 仕事への姿勢はこうして生まれた
すべてが「普通」だった中学・高校時代/直感を信じてアメリカに/インテリアデザインとの出会い/二度目の挫折とデザイナーへの第一歩/結婚、転居、独立。デザイナーとしての喜び/転機は好機/子育てから学んだ「聞くこと」の大切さ/立ち塞がる壁こそが自分の個性/後悔したくないという思い/自信がなくても、考え抜くこと
第9章 インテリアとは、生きること
人生の分岐点に立ち会う仕事/インテリアデザインとは何か/安全な住空間を作る/「超越したデザイン」の意味/大切なのは、あなたがどう生きたいのか
おわりに
自分の色をもつカメレオン/なぜいま、再び日本に

書誌情報

読み仮名 ニューヨークノクライアントヲミリョウスルモウイチドアイタイトオモワセルカイワジュツ
装幀 新潮社装幀室/装幀
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判変型
頁数 200ページ
ISBN 978-4-10-355071-6
C-CODE 0030
ジャンル 実用・暮らし・スポーツ
定価 1,760円
電子書籍 価格 1,760円
電子書籍 配信開始日 2023/05/25

書評

国や職種が違っても

宇賀なつみ

 この本には、著者の吉田さんがアメリカでインテリアデザイナーとして培ってきた仕事術が、豊富な具体例と共にまとめられています。職種や経歴はまったく違うのに、私が積み上げてきたメソッドとも重なる部分がたくさんあるだけでなく、新たな気づきを得ることができました。
 たとえば、吉田さんが思うデザイナーの役割とは、〈粘り強くクライアントの言葉を聞くことで、心の奥にある思いの通訳者、または翻訳者になること〉。そのためには、相手の話を「とことん聞く」ことが大事だといいます。そして話を聞く上では、自分が相手に興味を持ち、いかに気持ちよく話してもらうかが最も大切だと書かれています。
 私自身、インタビューの時は、事前にできる限り調べた上で、何を聞きたいのか、話したいのか、想像をふくらませます。でも、気持ちよく話してもらうためには、受け答えの新鮮さが必要。そのために、準備したことは会う前に全部捨てて、あなたに興味がある、話を聞きたい、という気持ちだけを持っていく。人間関係は鏡のようなもので、あなたを知りたいという気持ちが伝わると、相手について「すでに何を知っているか」を伝えなくても、心を開いてもらいやすい――そんな実感とぴったり重なります。
 また、吉田さんが挙げている、初対面の心得のこと、「当たり前」という思い込みに縛られないこと、考え抜いて言葉にすることなど、私が日頃から意識していることが数多く言語化されていて、どんな職種でも、国が違っても、芯の部分は同じなんだと深く頷きました。
「忘れられない仕事」として紹介されている「『フォー・シーズン・パティオ』の依頼」は、予算や条件ではなく、「この方となら良い仕事ができる」という直感に従って引き受けた結果、のちに代表作となる別の依頼につながったというエピソードです。
 フリーランスになった私がつくづく思うのは、仕事は人と人とでするものだということ。「この人と仕事をしたい」と心がときめいたもの、直感的にやりたいと感じたものを大切にすれば、自然とその先の仕事へもつながっていくというのはまさに私の実体験でもあります。
 さらにおもしろかったのは、クライアントに対して最初に「嫌いなものを聞く」という方法。「嫌い」を聞くことで相手の気持ちを浮き彫りにするという質問法なのですが、私はずっと自分自身に対してその問いかけをしてきたことに気づきました。自分が苦手なことや嫌いなものをちゃんと意識して排除したり対処法を考えたりする。それは、自分を知ることであり、生きやすくなることでもある。クライアントの心理を読むことをこえて、私たち読者の生きるヒントになっています。
 吉田さんは、大学受験に失敗したことが大きな挫折だったそうです。でも、受験に失敗したから浪人中にアメリカに留学するきっかけが生まれました。言葉や文化の壁にぶつかったことや、大学で必死に勉強したこと。インテリアデザイナーという職業に出会ったこと。それらが全部、吉田さんのいまにつながっている。
 人生はそういう思いがけないことの連続だと思うんです。ある道を目指して挫折したことは、選択肢がひとつ消えたということ。言い換えれば、別のチャンスが生まれているんです。当時の吉田さんに新たな道が開けたことが、本当にうらやましい。私が同じ年齢の頃は、受験も就職活動も世の中のレールに乗って次の目標に向かっていただけでした。さまざまな可能性が目の前にあったのに、気づかずに過ごしていたのかもしれません。
 吉田さんが若い人に「自分に自信がもてない」と相談された時のエピソードもあります。私も相談される側の年齢になりましたが、自信がないのはみんな同じだと思っています。局アナ時代、さまざまな世界で活躍されている方にインタビューする機会がありました。そこでわかったのは、どんなにビジネスで成功していても、スポーツや芸術で実績を残しても、100パーセント自信がある人なんていないこと。みんな不安で、孤独で、その立場なりの悩みが必ずある。だから、「自信がない」ことは前提だし、原動力でもある。自信がないからこそがんばるし、立ち止まって考えるし、行動する。
 今年の2月に、私もはじめて本を出しました。そこでも書いたのですが、小さい頃の私はネガティブな性格で嫌なことばかり目について、そんな自分のことが大嫌いでした。でも、十一歳の時に近所の図書館で出会った『ポジティブ思考が女を変える』という本が私の人生を変えました。世界は変えられなくても、自分自身が変われば、目の前の世界の見え方が変化すると教えてくれた。
 吉田さんの本も、誰かのそんな一冊になってくれると思います。豊富なキャリアに裏付けられた生き方の知恵とヒントを、若い人にこそ知ってほしい。そして、何者にでもなれる可能性に満ちた若さの価値に気づいてもらえたらいいな。学生時代の私に読ませたいくらいです。(談)

(うが・なつみ フリーアナウンサー)
波 2023年6月号より
単行本刊行時掲載

インタビュー/対談/エッセイ

「家づくり」が日本を豊かにする

吉田恵美山口周

インテリアデザイナーの吉田さんが、著書刊行に合わせて来日。ベストセラー『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』の山口さんとの初対談です。

山口 『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』は、おかげさまでたくさんの方に読んでいただきました。でも、ビジネスの現場で、美意識を武器に活躍する人が出てきてくれないと説得力がないなと心配だったので、吉田さんのご本(『ニューヨークのクライアントを魅了する 「もう一度会いたい」と思わせる会話術』)を読んで心強く思いました。

吉田 ありがとうございます。

山口 僕の本は、出てからしばらく反応がなかったんです。ビームスの設楽社長がTwitterで紹介してくださったのをきっかけに、山本耀司さんなどファッション関係の人たちが最初に反応してくれました。「言葉にできなかったことをよくぞ言ってくれた」と。

吉田 「言葉にしてもらえた」と感じたのは私も同じです。私自身、直感や美意識が大事だとずっと言い続けてきましたが、言語化しきれていませんでした。山口さんのご本を読んで、私がやってきたことは間違ってなかったんだと勇気づけられました。

山口 吉田さんの本には仕事論と一緒に具体的なエピソードが紹介されていて説得力がありますが、NYのクライアントは大変な方が多そうですね(笑)。

吉田 特に富裕層の方には、なぜこのデザインなのか論理的に説明しないと納得してもらえません。時には説明だけでは足りなくて、そこで大切になるのが信頼関係であり、相手の心に寄り添うこと。気難しい方でも、真剣に向き合うと心を開いてもらえる瞬間があるんです。それで今回、コミュニケーションの大切さについて書きました。

山口 だから「とことん話を聞くこと」を大切にしているんですね。その上で、なぜこのデザインなのかという必然性をストーリーで語っているから、クライアントも「これが最善の選択肢なんだ」と腑に落ちる。実はこれは、アート(美意識)とサイエンス(論理)とクラフト(経験)の最も高度な組み合わせなんです。これができると、洋の東西を問わずに勝ち抜けるんだと吉田さんの本を読んで改めて感じました。

ウィリアム・モリスの言葉

吉田 山口さんは元々、家やインテリアにご興味があったんですか?

山口 僕は日本を本質的に豊かにするには、家が大きなテーマだと思っています。19世紀イギリスにウィリアム・モリスというインテリアデザイナーがいました。彼は家具デザイナーであり、ブックデザイナーでもあったわけですが、思想家、社会運動家という側面もあった。マルクスは「空想社会主義者だ」と彼を馬鹿にしましたけど、僕はモリスが好きなんです。モリスは機械とテクノロジーが進歩した後、最後に人間に残る仕事、人が永久にやり続ける仕事について、素晴らしい言葉を残しています。それは「飾るということだ」と。部屋に花を飾るだけではなく、社会全体を心地の良い空間に変えることが我々の仕事だと。

吉田 素晴らしいですね。人生を豊かにするための本質だと思います。

山口 僕は常々「家は総合芸術だ」と言っています。通常、総合芸術といえばオペラですが、もっと広範囲に創造性を用いて作る作品こそが家なんです。家には、料理、家具、絵画、音楽、植物、建築……全部があります。だから、暮らすことは総合芸術であり、すべての人は芸術家だと考えているんです。
 少し前にニュージーランドに、先月はコペンハーゲンに行きましたが、街並みも家も本当にきれいでした。それが、日本に帰って来た途端、がっくりしちゃって……。

吉田 よくわかります。私も「吉田さんは日本で何がしたいの?」と聞かれると、「インテリアを通して日本を豊かにしたい」と答えますが、なかなかわかってもらえません。家の大切さを少しでもお伝えしたいのですが……。

山口 新潟県に竹所という限界集落だった場所があります。ドイツ人建築家のカール・ベンクスさんが竹所の自然を気に入って、そこにある古民家を「こんな宝物があるのに、どうして新しく建てるんだ。リノベーションすれば、素晴らしい家になる」と、頼まれてもいないのにリノベをはじめたんです。豪雪地帯ですが、床暖房を入れて高断熱の壁と二重サッシにしたら、冬もTシャツ一枚で過ごせる快適な家になった。すると、いまはリモートワークができるから、すぐに買い手がついたんです。4000万円くらいするので現地の相場に比べたらかなり高いですが、東京に比べればリーズナブルですよね。それで、竹所は人口が増えた。そんな風に家が変わると、いろいろなことが変わるはずなんです。

吉田 本当にそう思います。先日、講演で秋田に行った際に県内を案内していただきました。秋田は人口減少率の高さばかり言われますが、素晴らしい自然があって資源も豊富です。何かお手伝いをできたらと考えています。

自分のやりたいことでなく

山口 僕は元々電通にいたんですが、杉山恒太郎さんという伝説的なクリエイティブディレクターがいました。彼が作った「サントリーローヤル」という高級ウイスキーのCMは、詩人のランボーや建築家のガウディについての高尚なナレーションと前衛的な映像で一度見たら忘れられません。一方で、小学館の学年誌の「ピカピカの一年生」や、「セブンイレブンいい気分」のCMも杉山さんです。彼がすごいのは、商品が売れたり、ブランドが愛されたりすることが何より重要で、自分が好きな表現をしたい気持ちが全くないこと。徹頭徹尾、どんな表現をすれば顧客とコミュニケーションがとれるのか、という仕事を職人としてやった。吉田さんも同じですよね。インテリアをデザインするだけでなく、相手の人生に意味を生み出している。自分が何を作りたいかではなく、「話をとことん聞いてあげて、クライアントのための唯一無二の空間を作る」ことをされています。そこがすごいなと。僕だったら自分のやりたいことが出てきてしまうと思うんです。

吉田 ひとりひとりの施主の話を聞いて形にするので、同じものはひとつもありません。だから、「○○スタイルで」と頼まれるのがいちばん困ります。

山口 僕は言っちゃいそう(笑)。

吉田 そういう方には「お話を伺った上で、デザインは私がご提案します。もし気に入っていただけたら、それがあなたのスタイルです」と伝えます。

山口周

山口 ただ、クライアントがよくない場合は、吉田さんの力を発揮できない可能性があるわけですよね。

吉田 そうなんです。デザインの枠を最初から決めてしまっていたり……。

山口 今、広告代理店って元気がないんです。代理店の人から「人材をどう育てたらいいか」とか、「クリエイティブディレクターのレベルを上げるにはどうしたらいいか」と相談されるんですけど、「あなたたちは勘違いしている」と言うんです。「代理店の能力のキャップはクライアント次第だから、クライアントを鍛えるべきだ」って。

吉田 まさに、それが真実なんです。「いい仕事には、いい仕事相手が必要」と本にも書きましたが、私はクライアントに育てられたとつくづく思います。

山口 例えば、どんなことでしょう?

吉田 インテリアデザイナーの仕事は、転居するとリセットされる面があります。その土地の人が何をどこで買って、どういう生活をしているか。どんなデザインや素材が好まれているのか。初心に還って学び直す必要があります。2005年に夫の仕事の都合でニュージャージー州に移った時、ショールームから紹介された仕事をクライアントに会わないまま引き受けたんです。プロジェクトが始まって1ヶ月くらいした時に、施主から「あなた、プロなのにこの土地について何も知らないでしょ」と言われてしまいました。

山口 これは、そう言える施主さんもすごいですよね。

吉田 その時にはじめてハッとして、今回の仕事は降りさせてくださいとお詫びしました。何も学ばないまま進めるわけにはいかない。あの時のクライアントの言葉は一言一句覚えています。

山口 すごく学びがある、成長につながる失敗ですね。僕は企業の人材育成や組織作りをやっていますが、いまの日本は失敗の粒が小さくなっています。吉田さんが経験したハンマーで殴られたみたいな失敗がなかなかできなくなっている。会社も上司も、ある意味、過保護に育てているんですね。吉田さんはホームランもデッドボールもあったかもしれませんが、打席に立つ密度は大事ですよね。

吉田 はい。失敗がないと成功はないと本当に思っています。その失敗をどう受け止めるかが大事だって。

山口 切り替えは早いタイプですか?

吉田 早い方だと思います。プロジェクトを10件くらい回していると、悩んでいる時間がないという面もあります。

山口 僕もよく「怒る、悩む、悔やむ、妬む、恨む」は「思考の五悪」だと言っています。悩んでいる時間って、生産性が低いんですよね。

サプライズがあるか

山口 アイデアには「驚きがある」か「驚きがない」かというヨコ軸と、「正しい」か「正しくない」かというタテ軸があります。何かをアウトプットする時には、「納得できるけど、つまらないよね」という、正しいけど驚きがない提案になりがちです。一方で、意外性のあることを言おうとすると、驚きはあるけど腹落ちしない。つまり正しくない提案になる。いちばんいいのは、「意表をつかれたけど、なるほど、そうきたか」という、驚きがあって、かつ正しいものですが、そんなアイデアを生み出すのは簡単じゃないし時間もかかる。吉田さんも「クライアントの期待の上をいく」ことを大切にしていると書いていましたが、そのためには相手の想定の外に出ないといけない。

吉田恵美

吉田 おっしゃる通りです。正しいけど驚きがない、という提案ではリピーターになってもらえません。逆に驚きが強すぎると拒絶されてしまう。「サトミと仕事ができてよかった」と言ってもらえるように、ギリギリのバランスで驚きを入れるよう意識しています。

山口 僕も執筆していて「ここで終えれば、夕方5時にディナーにいける。でも、何かもうひとつ驚きが足りない」という時がある。僕自身は、驚きがないと嫌なので粘るし、思いつかなければ、夜、横になってからも考え続けますが、吉田さんはどんな思いで驚きを大切にしているんですか?

吉田 おそらく、ブランディングの意識が強いからだと思います。私が何かひとつ加えることで、誰かほかのデザイナーではなく、吉田恵美の仕事だというサインが記されると思うんです。

山口 ちょうどいま書いている本に驚きが足りないかな……と気になっていたんですが、吉田さんとお話しできて良かったです。驚きがあるものにするべきだし、その方が楽しいですからね。

(やまぐち・しゅう 独立研究者/著作家/パブリックスピーカー)
(よしだ・さとみ インテリアデザイナー)
波 2023年8月号より
単行本刊行時掲載

著者プロフィール

吉田恵美

ヨシダ・サトミ

福岡県出身。高校卒業後、19歳で渡米。1994年アイオワ州立大学芸術学部インテリアデザイン学科を首席で卒業。アメリカの大手建築会社勤務を経て、2005年デザインスタジオ「YZDA」を設立。ニュージャージー州とニューヨーク州を拠点に、主に個人住宅のインテリアデザイナーとして活動中。世界最大のデザインサイト「Houzz」では、「Best of Houzz」賞を10年連続で受賞。「シンプル&クラシックモダン」をコンセプトに、顧客のライフスタイルに寄り添ったデザインを提案する。インテリアのみならず、家具、照明、プロダクト等、トータルデザイナーでもある。2018年フジテレビ系「セブンルール」に出演。同年に東京オフィスを設立し、講演や執筆など活動領域を広げている。

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