アマテラスの正体
946円(税込)
発売日:2024/09/19
- 新書
- 電子書籍あり
伊勢に祀られているのは本当に天照大神なのか? 古代史研究の鬼才が迫る!!
天皇家の祖神、天照大神(あまてらすおおみかみ・アマテラス)は伊勢神宮に祀られている。だが近世以前、歴代天皇がほとんど誰も参拝していないのは、一体なぜなのか。実は、アマテラスは宮中に祀られていたのだが、崇神天皇の時代、もう一柱の神とともに、そこから出された。その神の名は日本大国魂神(やまとのおおくにたまのかみ)。これまで注目されなかったこの神に光を当てることで、アマテラスの本当の姿が浮かび上がる――。古代史研究の鬼才が、最大の謎に迫る。
書誌情報
読み仮名 | アマテラスノショウタイ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-611056-6 |
C-CODE | 0221 |
整理番号 | 1056 |
ジャンル | 歴史読み物、歴史・地理・旅行記、日本史、世界史 |
定価 | 946円 |
電子書籍 価格 | 946円 |
電子書籍 配信開始日 | 2024/09/19 |
蘊蓄倉庫
景行天皇はナガスネビコである
初代神武天皇がヤマトの地(奈良盆地)に乗り込む前、物部氏の祖とされるニギハヤヒはすでにこの地に降臨しており、先住のナガスネビコ(長髄彦)の妹を娶っていました。その後、ニギハヤヒは神武天皇に服属し、それに反対したナガスネビコは殺されます(『古事記』『日本書紀』)。さて、注目したいのは、ここに登場するナガスネビコです。「スネの長い男」とはおかしな名前ですが、古代史にはもう一人、「スネが長い」という特徴を持つ人物が登場します。それは、息子のヤマトタケルを使って、東西の敵を成敗した12代景行天皇。『古事記』の中の「垂仁記」には、景行天皇のスネの長さが「4尺1寸」(約124センチ)あった、と記されています。この二人にどういう関係があるのかとっさにはわかりませんが、関裕二さんの「『古事記』は『日本書紀』のウソを暴こうとした書」という説に則れば、答は簡単。景行天皇の正体は、実はナガスネビコだったのです。神武天皇に立ちはだかって殺された男と、ヤマトタケルの父親の景行天皇がどう結びつくのか――。推理の詳細は本文でお楽しみください。
掲載:2024年9月25日
著者プロフィール
関裕二
セキ・ユウジ
1959(昭和34)年、千葉県柏市生まれ。歴史作家、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。仏教美術に魅了されて奈良に通いつめ、独学で古代史を学ぶ。『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『神武天皇vs.卑弥呼』『スサノヲの正体』など著書多数。