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【大特集】攻殻機動隊 深化する電脳世界

芸術新潮 2026年2月号

(毎月25日発売)

1,700円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2026/01/23

発売日 2026/01/23
JANコード 4912033050265
定価 1,700円(税込)
●目 次

【大特集】攻殻機動隊 深化する電脳世界


LEVEL01 総復習
マンガからアニメへ、拡張し続けるその軌跡を辿る

攻殻機動隊攻略ガイド
解説 藤田直哉

DIRECTOR INTERVIEW
01 押井守/02 神山健治/03 荒牧伸志


LEVEL02 超展示
全アニメシリーズを横断する画期的展覧会を体感せよ

グラフ
「攻殻機動隊」の遺伝子

展覧会ディレクターが案内する“新感覚”原画展
案内役 桑名 功

INTERVIEW
展覧会のShellをつくる
元木大輔

「電脳VISION」を装着し、展覧会へダイブせよ

タチコマ、めざめる。


LEVEL03 最新作
気鋭のアニメーションスタジオが切り拓く、新たなる地平へ

アニメーションができるまで

世界初! 最新作から3点の原画を公開

INTERVIEW
最新作、絶賛制作中!
サイエンスSARU訪問記
崎田康平 進藤嵩平

INTERVIEW
「攻殻」世界の解読は続く
円城 塔

新作TVアニメーション『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』

特別論考
〈身体〉を実装する
──『攻殻機動隊』における身体とテクノロジー
文 木澤佐登志


◆ Art News exhibition ◆

光またはセクシーロボットという未来
空山基の半世紀

真冬のベルリンで
横尾忠則のポスターに押し流される
文 塚田美紀

山脇百合子
ようこそ、溢れる
ものがたりの部屋へ

◆ Review ◆

  • 西尾康之
  • ハンス・J・ウェグナー
  • 廣 直高「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」より
  • 中根 楽「第11回菊池ビエンナーレ 陶芸の現在」展より

◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

Goods & Shop

時と光の美術館〈106〉
聖遺物容器ブローチ

とんぼの手帖〈26〉
1335枚の表紙絵

◇ 連載 ◇

定形外郵便〈138〉
文 堀江敏幸

杉全美帆子と弘中智子の
にっぽん近代美術探偵団〈3〉
鉄人二十面相をつかまえろ!

シティ・ポップ・アート〈4〉
河田久雄と『EACH TIME』
文 吉村栄一

ウホッ! いいアート〈7〉
肖像画──ホモエロティックな闘争
文 入江敦彦

千住 博の
知となり肉となり〈31〉
音楽の記憶

山下裕二の
新・今月の隠し球〈47〉
外山諒(上)

福井江太郎の
駝鳥がゆく!!〈35〉
高松美咲さん

◇ PICK UP ◇

  • movie 佐々木敦
  • book 諏訪 敦
  • recommend 編集部のおすすめ!
  • ぐるぐるキョロキョロ展覧会記〈66〉
    小田原のどか
  • exhibition 全国展覧会情報
  • 第1回 梅原猛人類哲学賞 発表
    志賀理江子(写真家)
  • ART CAFÉ SPECIAL
  • ART CAFÉ
  • GALLERY'S PLAZA
  • 次号予告

▼芸術新潮特別企画

時計の美を辿る〈5〉
パテック フィリップの壮麗な手仕事を読み解く
文・編集 数藤 健

明治安田 リレー連載〈2〉
五木寛之「風俗の表層から時代の地底へ」

アートとお金のはなし 最終回 文・徳光健治
supported by GMOクリック証券

千住博が日本画の未来を託す「グループ ホライゾン」

最新号PICK UP

未来の持つ可能性への憧憬

 黎明期のインターネットは自由を求める人々に対してひらかれた、オルタナティブなもうひとつの現実でした。ウィリアム・ギブスンが1984年の小説『ニューロマンサー』のなかで「サイバースペース」と称したこの空間は、これまでにない可能性を追い求めることのできる新時代のフロンティアだったのです。しかし、インターネットが現実の社会と完全に混ざりあったいま、そのありかたは大きく変容しています。IT社会の発展は通信や生産、流通を圧倒的な勢いで効率化する反面、「ポストトゥルース」と呼ばれるような混沌を人類にもたらしたのです。

「攻殻機動隊」シリーズは、そうしたわたしたちと社会、そしてインターネットとの目まぐるしく変化する関係性を巧みに描き続けている作品です。本特集でシリーズを総解説する藤田直哉氏の言葉を借りれば、インターネット黎明期に「コンピュータの普及によって社会がどう変化するかを考え抜いて作品化し」つつ、「35年以上にわたり、現実社会と並走しながら、社会を反映するだけでなく、社会に影響を及ぼすという往還を続けてきた」のです。主人公の草薙素子属する公安9課も、「体制側に所属していながら体制に物申して庶民の味方をする」と神山健治監督が評したように、「ハクティビズム(〈ハック〉と〈アクティビズム〉を組みあわせた造語)」的な抵抗の精神が行動原理の根底にあるように感じられます。エンターテインメントでありながら、わたしたちがこれから社会、あるいはインターネットとどう向きあえばよいのか、そのヒントを提示している。そんな作品ではないでしょうか。

 物心ついたときから、インターネットはわたしのすぐそばにありました。
 かつて人々がパソコンの前に座って得たであろう新たな世界が開けたときの高揚感を、わたしは体験したことがありません。わたしがスマートフォンを手にしたときの驚きも、これからの世代にとっては当然のものなのでしょう。
 いっぽう不思議なことに、卓越した作品との出会いがもたらす衝撃はいつの時代も色あせません。TVアニメーション最新作の脚本・構成を担当する円城塔氏が「伝統芸能の継承」と語ったように、士郎正宗氏の描いたヴィジョンはアップデートを続けながらシリーズを重ねてきました。それぞれのクリエイターが想い描いた未来への可能性との、新たな出会いのきっかけとなる特集になれば幸いです。

この号の誌面

編集長から

2029年、公安9課創設
いま、攻殻機動隊と再会する

 攻殻機動隊の原点は士郎正宗のマンガだが、そこから生まれた6つのアニメシリーズの30年にわたる展開の豊饒さには改めて驚かされる。電脳化が進むもまだ国家や民族の消滅には至っていない近未来という世界線やヒロイン草薙素子をはじめとする主要キャラクターを共有しながら、各作品はいわば互いにパラレルワールドをなし、根本にあるテーマにさまざまな角度で光を当てる。そのテーマとはずばり、生命とは何か、だろう。AIが意識を持つとき、それは生命ではないのかという問いは、AIによるシンギュラリティの可能性が見えてきた現在、いよいよヴィヴィッドだ。
 特集では全アニメシリーズを横断する初の大展覧会を徹底ガイド。押井守監督ら歴代の監督や脚本家にインタヴューを敢行し、年内に公開予定の新作TVアニメーションの制作スタジオを訪ねた。現実がマンガのようになってしまった時代に、現実を真面目に考えるマンガ/アニメと再会する。また楽しからずや!

芸術新潮編集長 高山れおな

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