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文豪トルストイの名作
「アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語」
いよいよ明日10日(土)、公開!

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ロシアの文豪トルストイの代表作『アンナ・カレーニナ』を原作とした映画「アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語」が、いよいよ明日11月10日(土)、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで公開されます(全国で順次公開)。

【日露戦争さなかの1904年、ロシア軍の野戦病院に、前線で負傷したアレクセイ・ヴロンスキー大佐が担ぎ込まれる。運命のいたずらか、そこで彼の治療にあたった医師はセルゲイ・カレーニン。30年前、ヴロンスキーとの禁断の恋の末に自ら命を絶ったアンナ・カレーニナの息子だった。セルゲイに請われるまま、ヴロンスキーはモスクワ駅でのアンナとの出会いに始まる、二人の愛の物語を語り始める……】

名作『アンナ・カレーニナ』は、1927年、1935年のグレタ・ガルボ主演版、1948年のヴィヴィアン・リー主演版をはじめ、各国で繰り返し映画化、ドラマ化されてきました。しかし、先に紹介した「あらすじ」からも明らかなように、ロシア映画界の実力者カレン・シャフナザーロフ監督による今回の映画には「もうひとつの物語」が存在します。監督は、トルストイ作品と、日露戦争を描いた作家ヴィケーンチイ・ヴェレサーエフ(1867~1945)の中編小説とを合体。トルストイのプロットを変えることなく、二つの時代の中でそれぞれの物語が進行するという、まったく新しい「アンナ・カレーニナ」を誕生させたのです。「おそらくヴェレサーエフは、日露戦争を芸術家の目で記録した唯一の人間だ」と監督が指摘するように、クリミアで撮影された日露戦争シーンは悲惨さだけでなく「生気」や「美しさ」にも満ちていて、アンナが生きた帝政ロシアの息の詰まるような上流社会の情景と、見事なまでのコントラストを見せているのです。

アンナとヴロンスキー役にはロシアの人気俳優で実生活でもパートナーである、エリザヴェータ・ボヤルスカヤとマクシム・マトヴェーエフが、アンナの夫カレーニン役には実力派の舞台俳優ヴィタリー・キシュチェンコが起用され、重厚でありながら楽しめる文芸大作に仕上がりました。原作『アンナ・カレーニナ』のセリフをほぼそのまま生かす一方、18世紀末の雰囲気を再現するため、「蝋燭の明かりだけ」での室内撮影も敢行されました。また、何千人ものエキストラ一人一人のために衣装が縫われ、それに合う小道具、扇子や双眼鏡、帽子を用意。しかも、そうした小道具はすべて19世紀に使われていた実物の正確なコピーといいますから、監督のこだわりは並大抵ではありません。

本作はロシア映画批評家協会賞2017の最優秀音楽賞を、ゴールデン・イーグル賞2018では最優秀美術賞を受賞。こだわりぬいた豪華な映像・音楽で、「トルストイの世界」に浸ってみてはいかがでしょう?

映画「アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語」

配給 パンドラ
公開予定 2018年11月10日(土)
監督 カレン・シャフナザーロフ
出演 エリザヴェータ・ボヤルスカヤ、マクシム・マトヴェーエフ、ヴィタリー・キシュチェンコ ほか
関連サイト http://anna2017.com/

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