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いま注目の1冊!

書店員も小説家も感動 落涙必至の等身大ノンフィクション

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 読んだら誰かに伝えたくなる。本誌で連載中の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の単行本刊行直後から、全国で熱狂的な感想が飛び交っています。
 始まりは書店でした。発売前にゲラを読んでくださった書店員さんが手書きの感想を続々と送ってきてくれたのです。「こんな読み心地、はじめて」「新しい時代に読むべき1冊」「これは売らなければならない!」――その数、なんと150以上。年齢も性別も地域もお店も異なる「本のプロ」たちの熱い感想に、思わず涙腺がゆるみました。さらに、高橋源一郎さん、中川李枝子さん、永作博美さん、西加奈子さん、三浦しをんさんなど「表現者」からも、本質を衝いた温かい応援メッセージが届いています(特設ページで読めます)。
 本作の主人公の「ぼく」は、著者の一人息子です。優等生の彼が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。同級生には人種差別丸出しの美少年や、自身のジェンダーに悩むサッカー小僧がいて、時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……。世界の縮図のような日常を思春期真っ只中の息子と母親(著者)はともに考え悩み乗り越えていきます。私的なれど普遍的、そして詩的な「親子の成長物語」、連載ともども、どうかご贔屓に。

波 2019年8月号「新潮社の新刊案内」より

著者紹介

ブレイディみかこブレイディ・ミカコ

1965(昭和40)年福岡生れ。県立修猷館高校卒。音楽好きが高じてアルバイトと渡英を繰り返し、1996(平成8)年から英国ブライトン在住。ロンドンの日系企業で数年間勤務したのち英国で保育士資格を取得、「最底辺保育所」で働きながらライター活動を開始。2017年『子どもたちの階級闘争』で新潮ドキュメント賞を、2019(令和元)年『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』でYahoo!ニュース|本屋大賞2019年ノンフィクション本大賞を受賞。他の著書に『花の命はノー・フューチャー』『アナキズム・イン・ザ・UK』『ザ・レフト』『ヨーロッパ・コーリング』『いまモリッシーを聴くということ』『労働者階級の反乱』『ブレグジット狂騒曲』『女たちのテロル』『ワイルドサイドをほっつき歩け』『ブロークン・ブリテンに聞け』『女たちのポリティクス』などがある。

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