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いま注目の1冊! オルナ・ドーナト/著、鹿田昌美/訳『母親になって後悔してる』
「今の知識と経験を踏まえて、過去に戻ることができるとしたら、それでも母になりますか?」。ドキッとするようなこの問いから生まれたのが本書です。著者はイスラエルの研究者。右の問いに「いいえ」と答えた女性23人へのインタビューをもとに書かれています。
著者は「子供への愛」と「母親になった後悔」は両立すると言います。本書に登場する母親たちも、子供を愛し、子育てを頑張っている女性ばかりです。しかしその口からこぼれる言葉は深刻です。「子どもへの責任感が常にあります。重荷なんです」「母になることで奪われたものは取り戻せません」――。
2016年にドイツで出版されると、大きな議論が巻き起こり、世界各国で翻訳が決まりました。日本でも刊行当初からSNSを中心に共感の声が湧き上がり、新聞や雑誌で幾度も紹介され、NHK「ニュースウオッチ9」でも特集が組まれました。これまでタブーとされてきた「母性」に切り込んだ本書。まだまだ反響は広がっていきそうです。
著者紹介
オルナ・ドーナトDonath,Orna
イスラエルの社会学者・社会活動家。テルアビブ大学で人類学と社会学の修士号、社会学の博士号を取得。2011年、親になる願望を持たないユダヤ系イスラエル人の男女を研究した初の著書『選択をする:イスラエルで子どもがいないこと(Making a Choice:Being Childfree in Israel)』を発表。2冊目となる『母親になって後悔してる』は、2016年に刊行されるとヨーロッパを中心に大きな反響を巻き起こし、世界各国で翻訳された。
鹿田昌美シカタ・マサミ
国際基督教大学卒。『母親になって後悔してる』(オルナ・ドーナト著、新潮社)、『なぜ男女の賃金に格差があるのか 女性の生き方の経済学』(クラウディア・ゴールディン著、慶應義塾大学出版会)など70冊以上の翻訳を手掛ける。また著書に『「自宅だけ」でここまでできる!「子ども英語」超自習法』(飛鳥新社)がある。