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いま注目の1冊! 湊かなえ『母性』

映画化で累計120万部突破! 湊かなえの10年売れ続ける傑作ミステリー。

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 単行本は2012年、文庫化は2015年。刊行以来ロングヒット中の湊かなえさんのミステリー『母性』が、十周年の今年映画化され、さらなる注目を集めています。
「ヴァイブレータ」の廣木隆一監督が手がけ、母親役を戸田恵梨香さん、娘役を永野芽郁さんが演じた映画は、日本公開より一足先にバンクーバー国際映画祭へ。湊さんも監督と登壇し、現地の観客から熱烈な拍手喝采を浴びました(湊さんの映画祭レポートは「小説新潮」12月号掲載)。
 期待が高まる中、映画化記念帯を巻いた文庫も異例の速さで増刷を重ね、公開を前に累計百二十万部を突破しています。
『母性』は母の手記と娘の回想、二つの視点から一つの真相が浮かびあがる長編小説。湊さんは、デビュー作『告白』で親子のあり方に対する反響も大きかったことから、「次に書くのなら親子関係を」と、本作に挑んだといいます。
 母親には母性本能があり、無償の愛で子供に尽くす……そんな“母性神話”に一石を投じる『母性』は、十年の時を超え、日本だけではなく世界中の人々に衝撃を与えます。是非、この機会に。

波 2022年12月号「いま話題の本」より

著者紹介

湊かなえミナト・カナエ

1973(昭和48)年、広島県生まれ。2007(平成19)年、「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。翌年、同作を収録する『告白』が「週刊文春ミステリーベスト10」で国内部門第1位に選出され、2009年には本屋大賞を受賞した。2012年「望郷、海の星」で日本推理作家協会賞短編部門、2016年『ユートピア』で山本周五郎賞を受賞。2018年『贖罪』がエドガー賞候補となる。他の著書に『少女』『Nのために』『夜行観覧車』『母性』『望郷』『高校入試』『豆の上で眠る』『山女日記』『物語のおわり』『絶唱』『リバース』『ポイズンドーター・ホーリーマザー』『未来』『ブロードキャスト』、エッセイ集『山猫珈琲』などがある。

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