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上巻カバーに使ったイラストは、岡山県備前市にある閑谷学校です。じつは中村さん、いつも風景を眺めるとき、つい建築を重ねて見てしまう癖があるそう。山あいの静かなところにある閑谷学校を訪れた際も、この敷地全体が「周囲の山並みによって丁寧にすくい上げられたように見えた」のだそうです。
絵=中村好文 |
〈旧千代田生命本社ビル〉の「竜巻のようにうねりあがる」ステンレス製の優美な大階段。彫刻家の目と職人の技をあわせ持ち、階段を造らせたら右に出る者なしといわれた名人・村野藤吾の面目躍如たる傑作。
撮影=野中昭夫
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〈ストックホルム市立図書館〉の大閲覧室。高窓から自然光が降りそそぎ、巨大な光の井戸の内部を思わせる。びっしりと本の詰まった書架にぐるりと囲まれるだけで、思わずゾクゾクと感動が湧き上がってくる。
撮影=中村好文
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タルコフスキーの映画『ノスタルジア』の感動的なラストシーン。シエナの南にある〈サン・ガルガーノ聖堂〉の廃墟に作り込まれたロシアの村に音もなく雪が降り込んでくる。
絵=中村好文
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