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吉本ばなな「SINSIN AND THE MOUSE」
原田宗典「〆太よ」(長編400枚)

新潮 2018年2月号

(毎月7日発行)

特別定価980円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2018/01/06

発売日 2018/01/06
JANコード 4910049010280
価格 特別定価980円(税込)

SINSIN AND THE MOUSE/吉本ばなな

愛する母を喪い、私は台湾でシンシンと出会った。死を内包する生の肯定へ踏み出す一瞬。
〆太よ[四〇〇枚]/原田宗典

麻薬でキマっている時のおれが本当のおれなんだ。常識から脱走した青年と目の見えない友人〆太しめた。「悪」の彼岸の自由を探す冒険!

[新作狂言]/池澤夏樹
くわんのん騒動[参考作品]
狂言の愉楽 新作の悦楽

話題を呼んだ国立能楽堂十年ぶりの新作狂言。

ノモレ 第二部 川を渡り来る者[二三〇枚]/国分 拓

対岸のノモレよ! アマゾン最奥地に生きる“原初の人々”との緊迫した「接触」は続く。NHKディレクターが放つ人類の物語、完結編。
ビッグ・スヌーズ[新連載・第二回]/矢作俊彦

ビーグル犬を探すと言い残し消えたカナダ人、その影を追い二村は横浜の闇を探り始める。

■■ 連載小説 ■■
◆キュー(五)/上田岳弘
◆格闘(十二)/高樹のぶ子
◆野の春(十六)/宮本 輝
◆荒れ野にて(三十二)/重松 清

[対談]『光の犬』の百年/松家仁之 加藤典洋

百年を超える一族の「時間の断片」を積み上げた小説の、不思議な感触はどこからくるのか。
風聞と空耳――新しい宮沢賢治(3)/今福龍太

「風の又三郎」冒頭の歌は誰が歌ったのか? 《存在の深淵》に宿る、ことばの原初の震え。
◆[追悼・赤染晶子]また会いたい/谷崎由依
小林秀雄[第五十一回]/大澤信亮
地上に星座をつくる/石川直樹
第五十九回・声が出ない
見えない音、聴こえない絵/大竹伸朗
第一五九回・凸
■■ 本 ■■
◆谷川俊太郎/尾崎真理子『詩人なんて呼ばれて』/安藤 宏
◆椹木野衣『震美術論』/安藤礼二
◆藤野可織『ドレス』/岩川ありさ
◆柄谷行人『坂口安吾論』/高澤秀次
◆川上弘美『森へ行きましょう』/沼野充義
◆若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』/古川真人

■■ 新潮 ■■
◆風景に呼びかける/岡本 啓
◆だれかの幽霊/清原 惟
◆パン屋さんと学者の仕事/田川建三
◆駅と幻視/中野美月
◆僕らが旅に出る理由/三浦直之
第50回《新潮新人賞》応募規定
【選考委員】 ●大澤信亮 ●川上未映子 ●鴻巣友季子 ●田中慎弥 ●中村文則

この号の誌面

立ち読み

編集長から

吉本ばなな
「SINSIN AND THE MOUSE」

◎愛する人を喪った悲しさは波のように広がる。死の瞬間から未来へと押し寄せるこの波を、人は追い抜くことも消し去ることもできない。吉本ばななSINSIN AND THE MOUSE」の主人公ちづは母を喪った悲しみの波に流されて、台湾にたどり着いた。だが、未来に向かう新しい波も生まれるのだ。台北を舞台に、ちづと青年シンシンとの出会いの日を描いた本作には、人間を動かす運命の波たちのモワレがくっきり描かれている。吉本氏の作品世界の核がここにある◎原田宗典氏は前作「メメント・モリ」で、鬱、自殺未遂、麻薬逮捕などの体験を大胆に描き、十年ぶりに復活を果たした。復帰第二作「〆太よ」(四〇〇枚)は、いわば地に堕ちた人間がそのまま地べたで生き抜く悪漢ピカレスク小説だ。今、この悪の自由が貴重だ◎前号で発表した国分拓氏のノンフィクション長篇「ノモレ」が第二部「川を渡り来る者」(二三〇枚)で完結。アマゾン先住民の運命を描く本作を「文芸」として問う。

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞