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さようなら、ラブ子―yoshimotobanana.com6―

よしもとばなな/著

524円(税込)

発売日:2005/03/01

書誌情報

読み仮名 サヨウナララブコヨシモトバナナドットコム06
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
ISBN 978-4-10-135923-6
C-CODE 0195
整理番号 よ-18-12
ジャンル エッセー・随筆、ノンフィクション
定価 524円

〈十二年間、暮らしをともにした名犬中の名犬。ラブ子よ、ありがとう、さようなら。忘れることは一生ないと思う2004年5月。〉公式ホームページの日記とQ&A。息子、通称“チビラ”は一歳に。

わが子、通称“チビラ”は一歳に。つかまり立ちもし、食欲も旺盛。育児もひと息つけるかという頃、身近な人々が次々と倒れ、入院する。それでも日々は「わが子一生の感覚の源」と思い、イライラしない静かな生活を心がけていたのだが……。しかし、十二年連れ添ったゴールデンレトリバー「ラブ子」の病が深刻化する。家族との最後の日々。忘れることは一生ないと思う2004年5月。

書評

波 2003年11月号より 人生相談のコーナーではありません  よしもとばなな 「よしもとばななドットコムシリーズ」

鈴木喜之

 私は、作家よしもとばななの公式ウェブサイトを管理している者です。このサイトは今から2年半ほど前の2001年6月からスタートし、開始以来ほぼ毎日、よしもとの日記をアップし続けてきています。このたび、サイト上に掲載してきた日記をまとめて新潮文庫から出版していただくことになりました。それではここで、当サイトがどんな風に運営されているのかを簡単に紹介してみたいと思います。
運営などと言っても、個人のホームページとそれほど変わらない規模のものですから、時々プロフェッショナルな技術者の方に手伝ってもらったりもしますが、日常的な管理は私ひとりで行なっています。これは、ウェブを立ち上げるにあたって全面的にバックアップしてくださったマウンテンの山口昌弘氏に、シンプルかつ機能性の高い基本システムを組んでもらえたおかげです。新しいコンテンツも増えたりしましたが、デザインも含め基本的な部分は当初より全く変わっていません。
私がやっている管理作業の内容は、よしもとに関する最新情報(新刊の発売や各種メディアでの露出状況など)の提供、よしもとが書き溜めてある日記の更新、そしてサイト宛に届くメールと「Q&A」のコーナーに送られてくる読者からの質問の整理が主な3本柱です。他には写真を見せるページや、インタビューなど特別な記事を載せるページといった新しいコンテンツもあり、こちらは比較的ゆっくりとしたペースで不定期に更新しています。
よしもとの仕事に関する諸処の連絡は原則的に担っていないのですが、それでもサイトのアドレスに宛てて毎日たくさんのメールが届きます。アップする前には、ウイルスや広告系に限らず、何やらおかしなメールも送られてくるのではないかと懸念していたのですが、実際に始めてみたところそういう類のものは全くなく、熱心な読者の方からのファンメールばかりで、逆に拍子抜けしてしまったほどでした。いただいたメールは量が多いので、厳正に選抜したうえで本人に転送しています。返事を出すことはないのですが、多くの皆さんから暖かい言葉を受け取っていることに対し、本人のみならず管理人の私も日々感謝の気持ちにたえません。ここでも改めてお礼を申し上げたいと思います。
変なメールがないこと以上に驚いたのは、世界各国の読者からのメールが予想以上の頻度で送られてくることでした。海外に住む日本の方だけでなく、アジア、ヨーロッパ、オーストラリア、南北アメリカまで、たくさんの国からメールが来ます。サイト上にも翻訳版の表紙を入手できる限り掲載していますが、「よしもとばななの作品は、本当に世界中で翻訳出版され、様々な人々に読まれ、しかもきちんとその内容が伝わっているのだなあ」と地球上で最も実感している人間は私でしょうね。これは間違いなく、サイトを作ってよかったと心から思うことのひとつです。あまりに海外からのリアクションが大きいので、途中から英語ページを独立させ、日記の英訳文も少しずつですがアップしていくことになりました。
そして、外からのリアクション以外で驚かされたことは、他ならぬよしもと自身の日記の執筆ペースです。最初はもっとのんびりした感じで書いていくのかと考えていたのですが(そして本人も多分それくらいの軽い気持ちだったはずだと思うのですが)サイトがスタートしてからというもの、ほとんど休みなく日記は書き綴られ続けています。今年の2月には出産という大きな出来事がありましたが、その時も日記の更新がストップした期間はほんの数日でした。当初は考えていなかった書籍化が行なわれることになったのも理由でしょうが、内容もどんどん濃いものになってきており、「やはり書くために生まれてきた人は違うなー」と、つくづく思い知らされました(?)。
それから、先にも書いた通り、読者の質問によしもとが答えるコーナーもあって、一時よりは数を減らしていますが(以前は1日に20件近くの質問に対応していたこともありました)、これも滅多に休むことなく、いろいろな質問に回答し続けています。「人生相談のコーナーではありません」と断ってあるのですが、今の世の中が悪いせいなのか何なのか……どうしてもグチっぽい感じのものを送ってくる人も結構いらっしゃいます。でも「それは大変ですね/大変でしたね」と、私に一瞬同情されるだけで、まず採用されることはありませんので、どうか皆さん、なるべく楽しい質問を聞きにきてください。

(すずき・よしゆき よしもとばなな公式HP管理人=http://www.yoshimotobanana.com/

著者プロフィール

よしもとばなな

ヨシモト・バナナ

1964(昭和39)年、東京生れ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。1987年『キッチン』で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。1988年『ムーンライト・シャドウ』で泉鏡花文学賞、1989(平成元)年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、『TUGUMI』で山本周五郎賞、1995年『アムリタ』で紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』でドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアでスカンノ賞、フェンディッシメ文学賞〈Under35〉、マスケラダルジェント賞、カプリ賞を受賞。近著に『吹上奇譚 第一話 ミミとこだち』『切なくそして幸せな、タピオカの夢』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた単行本も発売中。

よしもとばなな公式サイト (外部リンク)

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