
スマホ脳
1,078円(税込)
発売日:2020/11/18
読み仮名 | スマホノウ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 255ページ |
ISBN | 978-4-10-610882-2 |
C-CODE | 0247 |
整理番号 | 882 |
定価 | 1,078円 |
電子書籍 価格 | 1,078円 |
電子書籍 配信開始日 | 2020/11/18 |
世界的ベストセラー上陸! スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか? 最新研究が示す恐るべき真実。
平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか? 睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存――最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。
人生のバイブルに――訳者あとがき
薀蓄倉庫
数字で見るスマホ
本書の著者、アンデシュ・ハンセン氏によると、現代人は1日平均4時間、最低でも10分に1回はスマホに触れており、タッチする総計は1日2600回以上に上るそう。これが10代の若者となると、その2割は1日7時間もスマホを使っていることになるのだとか。英国の調査では、子供とティーンエイジャーで毎日平均6時間半、スマホやテレビなどスクリーンに接しており、米国のティーンエイジャーは毎日平均9時間、インターネットに接続しているのだそう。その結果、これは20代の若者の調査ですが、彼らが80歳まで生きるとして、そのうち何年をSNSに使っているかというと、実に5年に及ぶそうです――。
デジタル・デバイスがいかに我々や子供たちの生活に深く食い込んでいるか、考えさせられる数字ではないでしょうか。
掲載:2020年11月25日
担当編集者のひとこと
教育大国スウェーデンを騒然とさせた本
スマホがうすうす、「なにか自分に影響を与えているのではないか」と思っている人は多いのではないでしょうか。スマホ中毒になる人がいるとか、ブルーライトが睡眠に影響を与えているとか、IT界のセレブたちは子どもにスマホやタブレットを与えていないとか、そんな話題に触れるたびに「ありそうなことだな」と思いながらも、きちんと確かめはせずにいる……それは私のことだったのですが。
11月に刊行されたアンデシュ・ハンセン著/久山葉子訳『スマホ脳』はそんなうっすらとした不安に正面から答える一冊です。
著者のハンセン氏は脳科学の分野で世界的ベストセラーの著書がある精神科医です。彼は「スマホの悪影響」と言ったところで、自分はそんなに使っているわけではないし……と思っていたのだそうですが、自分のスマホにスクリーンタイムを計測するアプリを入れて実際に測って見たところ、愕然としたそうです。1日3時間も使っている!
調べてみると、スマホの人間への影響に関する論文は世界中に膨大にあり、それらを彼が精査してゆくと、やはり無視できぬ影響があることがわかったわけです。
詳しくは本書を読んでいただくとして、同書はハンセン氏の母国、スウェーデンで刊行されると瞬く間にベストセラーとなり、中でも、反響が多きかったのは教育界だったそうです。スウェーデン在住の訳者によると、ハンセン氏の講演のURLが貼り付けられた一斉メールが学校から保護者に送られたり、彼の提唱したメソッドを取り入れた学校も多いのだとか。実際、ハンセン氏はテレビ、ラジオの出演はもちろん、学校現場からの講演に引っぱりだことなったそうです。
スウェーデンの11歳の児童がスマホを持っている割合は98%。
日本だってそう遠い数字ではないでしょう。
今やライフラインと言ってもよいスマホと、自分だけでなくわが子も、どう付き合っていくべきか話し合うきっかけになる一冊になればと願っています。
2020/11/25
著者プロフィール
アンデシュ・ハンセン
Hansen,Anders
1974年生まれ。スウェーデン・ストックホルム出身。前作『一流の頭脳』が人口1000万人のスウェーデンで60万部の大ベストセラーとなり、世界的人気を得た精神科医。名門カロリンスカ医科大学で医学を学び、ストックホルム商科大学でMBA(経営学修士)を取得。
久山葉子
クヤマ・ヨウコ
1975年兵庫県生まれ。翻訳家。エッセイスト。神戸女学院大学文学部英文学科卒。スウェーデン大使館商務部勤務を経て2020年11月現在はスウェーデン在住。