
正義の味方が苦手です
880円(税込)
発売日:2023/01/18
- 新書
 - 電子書籍あり
 
戦争が起き、元総理が殺され、コロナは終わらない――。「正しさ」では解決できない現実との向き合い方。
正しすぎる社会は息苦しい――。失言をくり返す政治家も、ポリコレを掲げて暴走する人も、自分は常識的だと思っている人たちも、誰もが自分の色眼鏡で世界を見ているものだ。それらがすれ違い、時にぶつかり合うのは当然だけれど、他人の考え自体を受け入れられず、現実社会の歪みを許容できない「正義の味方」は何だか怖い。自分にも他人にも自由を認め、ままならない世界を柔軟に生きるための思考法。
            目次
            
          
          
はじめに
第一章 緊急事態下の脱力法
ヒトは神頼みをやめられない/ファクトは感情に勝てない/日本に呪文使いがいないことを喜ぶ/人間の時代はしばらく終わらない/流行るとはバカにされること/自分が「古く」なることを想像してみる/若者は常に嫉妬される/会ってつまらない人はヒットを生み出せない/「国民」という言葉は要注意/緊急事態には賞味期限がある/問題は「誰と共に生きるか」だ/小倉さんの未来に思いを馳せる/伝統を守る人が文化を破壊する/「地球を守ろう」は嘘まみれ/呑気なのは悪いことだろうか/「10年後」から振り返ってみる視点を持つ
第二章 そんなに頭に血をのぼらせてどうするの
日本は「快適な自由」の設計に失敗してきた/制約はときに創造の母となる/高いところに登りたがるのは誰か/行き過ぎた正義感はパロディの敵である/まずは冷静になって/プロは「バカ」でいい/真の「ミニマリスト」はどこにいる/ユートピア願望は危険性を孕んでいる/一人旅は寂しくない/暴走する正義感が行きつく先は/AIは人間を献身的に働かせる/失言よりも糾弾すべきことがあるはず/「未来人の人権」は守らなくていいのか
第三章 余所者には余所者の幸せがある
中吊り広告は不滅です/嫌な経験こそ記憶にとどめる/「あだ名」は意外と恐ろしい/「専門家」の「政治家」化に注意しよう/書店には生き延びて欲しい/有識者はなぜ頼りにならなかったのか/隈研吾さんは格好よかった/キャンセルカルチャーは危ない/文化は模倣によって発展し、洗練される/松本市長の「覚悟」を讃える/不幸の意味を探し過ぎていないか/大切なのは自分にとっての幸せを理解すること/冬が危ないのは今に始まったことではない/「隠れた人事権」を持つのは誰か/その「フェイク」には価値がある/不安が社会の統制を強化する/余所者だと思って生きていく
第四章 戦争が起き、元総理が殺された
「正義」はいつも都合よく利用される/「素人」は沈黙せざるを得ないのか/優れた物語は国家よりも寿命が長い/こんな簡単に成仏ができるなんて!/SNS時代の戦争は「ゲーム」に見えない/これからも「平和ボケ」を享受できるか/宇宙人襲来で人類は団結できるか/人は立場から自由にはなれない/個人で大きな仕事はできない/「リアル」はどこにあるのか/ソフトパワーは侮れない/「みんなで良いことをする」に怪しさを感じてしまう/小手先の「やった感」が好きな人が多い/苦手な人とはとにかく距離を置く/世界は77年で一回りする/「倍速視聴」は映画への冒涜か/若者はいつだって補導されている/注意散漫でも構わない/安倍さんにはもっとこの世界にいて欲しかった
おわりに
          書誌情報
| 読み仮名 | セイギノミカタガニガテデス | 
|---|---|
| シリーズ名 | 新潮新書 | 
| 装幀 | 新潮社装幀室/デザイン | 
| 雑誌から生まれた本 | 週刊新潮から生まれた本 | 
| 発行形態 | 新書、電子書籍 | 
| 判型 | 新潮新書 | 
| 頁数 | 224ページ | 
| ISBN | 978-4-10-610980-5 | 
| C-CODE | 0230 | 
| 整理番号 | 980 | 
| ジャンル | 社会学、思想・社会 | 
| 定価 | 880円 | 
| 電子書籍 価格 | 880円 | 
| 電子書籍 配信開始日 | 2023/01/18 | 
著者プロフィール
古市憲寿
フルイチ・ノリトシ
1985(昭和60)年東京都生まれ。社会学者、作家。『ヒノマル』『正義の味方が苦手です』『謎とき 世界の宗教・神話』など、著作多数。
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