
私はこう考える
990円(税込)
発売日:2024/12/18
- 新書
- 電子書籍あり
経済、地方創生、少子化、自民党、国防……。その思考と苦悩がこの1冊でわかる!
地方が甦ることなくして、日本が甦ることはない。地方から革命を起こさずして、日本が変わることはない。政治は「果実の分配」だけではなく、「不利益の分配」についても正直に伝えなくてはならない――時に疎まれつつも一貫して正論を述べてきた政治家が、己の主義と主張を堂々とかつ丁寧に語る。新潮新書から刊行した著作をもとに、その思考がわかるように編まれた「ベスト・オブ・石破茂」とも言うべき論考集。
はじめに
1 革命は地方から起きる
2 地方創生は日本消滅を回避するための道である
3 補助金と企業誘致の時代は終わった
4 インバウンド頼みで観光を考えるべきではない
5 里帰りにどれだけ魅力を付加するか
6 「お任せ民主主義」との決別を
7 誠実さ、謙虚さ、正直さを忘れてはならない
8 本気で国民の命を守るための議論が求められている
9 不利益の分配を脱し自由な選択で幸せを実現する
10 外交の場では歴史の素養が求められる
11 常態化している政治不信を看過してはならない
12 東京の家庭は所得が多いのに日本一豊かではない
13 「そもそも論」を軽視する風潮を憂慮する
14 「いっそ新党を作れ」の声に答える
15 安全保障に関する素朴な疑問と疑念に答える
書誌情報
読み仮名 | ワタシハコウカンガエル |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-611068-9 |
C-CODE | 0231 |
整理番号 | 1068 |
ジャンル | 政治 |
定価 | 990円 |
電子書籍 価格 | 990円 |
電子書籍 配信開始日 | 2024/12/18 |
蘊蓄倉庫
東京の生活は日本一苦しい
石破茂総理大臣が「地方創生」の重要性を唱えているのはよく知られているところです。しかしこの政策について「都会が豊かで地方が貧しいから何とかしよう」という類の主張だと捉えている方も多いようです。新著『私はこう考える』で石破総理はこうした見方を否定しています。所得から生活に必要なお金(住居費や光熱費、食費など)、さらに通勤にかかる時間のコスト換算分を引いた場合、東京に住む人の可処分所得は47都道府県で最下位になるのだと言います(国交省の試算)。上位は三重、富山、山形です。
「東京に住むことこそ豊かな生活への第一歩」といった幻想を捨てることも国のあり方を考えるうえでは重要だ、と石破総理は同書で述べています。
『私はこう考える』は、現在の総理大臣の思考や苦悩を理解するうえで最適なテキストです。
掲載:2024年12月25日
担当編集者のひとこと
理想は潰えたのか?
石破茂総理大臣(第103代)は、現役の政治家としては珍しいくらい多くの著作があります。もとは作家というわけではないので異例と言えるでしょう。
新潮新書からは過去、4冊を刊行しています。
『日本人のための「集団的自衛権」入門』、『日本列島創生論―地方は国家の希望なり―』『政策至上主義』、『異論正論』。
いずれの著書も自身の政策、政治信条をわかりやすく語ろうという姿勢は一貫しています。豊富なエピソードと共に丁寧に解説、主張しているあたりは、まさにテレビなどでお馴染みの「石破節」全開。
ともすれば、その理想主義的な側面は批判の対象となってきました。総理になってからはさらにその批判は強まっています。
しかし、本当にその理想は空論だったのでしょうか。政治的基盤の弱さを理由に否定することは国益につながるのでしょうか。
本書『私はこう考える』は、上記の4冊から、石破氏の政策や思考がよくわかる論考を選び再編集したものです。いわば「石破茂入門」とも言える1冊です。
本書を読むと、石破氏が最も重要視している「地方創生」が単なる「町おこし」「村おこし」ではないこと、また安全保障政策についての基本的なスタンス、政治改革についての考え方などが理解できます。
総理大臣の考えを知っておくには最適の本となっています。
2024/12/25
著者プロフィール
石破茂
イシバ・シゲル
1957(昭和32)年生まれ、鳥取県出身。慶應義塾大学法学部卒。1986年衆議院議員に初当選。防衛大臣、農林水産大臣、地方創生・国家戦略特別区域担当大臣などを歴任。2024年、第102代内閣総理大臣就任。著書に『国防』『日本列島創生論』など。