漢字は、中国からきました。いまからおよそ一五〇〇年前のことといわれています。以来、日本人は、日本語のなかに漢字を取りこみ、中国とはまったく異なる柔軟・多様な漢字の文化を育ててきました。
しかし、これまで、その「日本語としての漢字」を知るための辞書はありませんでした。漢和辞典のほとんどが、古代の中国語を日本で学ぶための辞書でした。したがって、日本で育った漢字の字形、意味、熟語などを引こうとしても、載っていないということがしばしばあったのです。
『新潮日本語漢字辞典』は、そこを解決しました。これはまさに画期的な、「日本からきた漢字」の辞典です。日々の暮らしの中で、漢字を読み書きするときの頼もしい味方であることはもちろん、漢字の世界の楽しさ、面白さをも十分に味わっていただける辞典です。
ご愛用を心からお願いいたします。
平成十九年七月 新潮社
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