新潮日本語漢字辞典
日本で初めての、「日本語としての漢字」を引くための辞典

漢和辞典・国語辞典とどう違うのか? 刊行のことば 漢和辞典とここが違う! 内容・組見本 漢字のココロ熟語のホンネ

漢和辞典とここが違う!

これまでの漢和辞典は、「漢文」を読むためにつくられてきた。『新潮日本語漢字辞典』は、日本語の文章を読み書きするための、初めての本格的な「漢字辞典」としてつくられた。

■熟語に、東風、浴衣、秋刀魚、寄せ鍋なども
東風(こち)、浴衣(ゆかた)、秋刀魚(さんま)などの熟字訓、秋桜(コスモス)、硝子(ガラス)、倫敦(ロンドン)などの外来語、稲妻(いなずま)、最中(もなか)、蒲鉾(かまぼこ)などの訓読語、鰻登り(うなぎのぼり)、木漏れ日(こもれび)、寄せ鍋(よせなべ)など送り仮名を含んだ熟語等、日本語独特の読み方、書き方をする言葉をふんだんに収録した。これまでの漢和辞典に収録されていた漢文を読むための熟語は、日本語で使われるものに限って収録した。

■用例は日本の近代文学、現代文学から
それぞれの漢字や熟語が、実際に使われた例は、明治、大正、昭和の日本文学を中心として採集し、夏目漱石、森外から現代の作家に至る名文をたっぷりと引用した。これまでの漢和辞典は、中国の古典からの引用が大半だった。

■熟語のすべてを五十音順で引ける熟語索引
熟語の数は4万7000。それらのすべてを五十音順で引ける熟語索引を収載。索引だけで、どう書くのかも即座にわかる。音訓索引、総画索引も見やすく引きやすく設計した。

■日常生活で目にする漢字を幅広く収録
見出し字総数、15,375字。常用漢字、人名用漢字、表外漢字字体表の漢字をすべて収録。JIS漢字は第1から第4水準まで収録し、JISコードも併記した。さらに、これまでの漢和辞典にはほとんど収録されることがなかった日本で生まれた略字、異体字の類も多数収録した。

■日本の漢字に特有の背景や環境も説明
それぞれの字の参考欄で、字形が紛らわしい場合はその注意点を、意味の似た字がある場合はその使い分けを説明するほか、常用漢字、人名用漢字、JIS漢字など、戦後の日本の漢字政策等の変遷も記した。



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