[桐野夏生『ナニカアル』刊行記念対談]
波 2010年3月号
(毎月27日発売)
発売日 | 2010/02/27 |
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JANコード | 4910068230300 |
定価 | 105円(税込) |
黒井千次/仕事を持つ人達
前田司郎『逆に14歳』
【インタビュー】前田司郎/幸せって、なんだろう?
山崎ナオコーラ『この世は二人組ではできあがらない』
【対談】川村 湊×山崎ナオコーラ/新「社会派小説」宣言。
北方謙三『寂滅の剣』
香山二三郎/剣豪ワイルドバンチ
藤本由香里/過去を未来につなぐこと
中路啓太『謎斬り右近』
ペリー荻野/修羅をゆく男の潔さ、熱さ
城山三郎『逆境を生きる』
与謝野 馨/生きる価値
宮沢章夫『考えない人』
戌井昭人/考えなくてよかったのか
太田和彦『居酒屋百名山』
村松友視/居酒屋という領域
岩村暢子『家族の勝手でしょ!―写真274枚で見る食卓の喜劇―』
岸 朝子/こんな日本に誰がした
マーカス・デュ・ソートイ『シンメトリーの地図帳』(新潮クレスト・ブックス)
黒川信重/数学の旅
山口謠司『ん―日本語最後の謎に挑む―』(新潮新書)
山口謠司/「ん」をめぐるミステリー
江夏 豊/構成・波多野 勝『左腕の誇り 江夏豊自伝』(新潮文庫)
江夏 豊/私が選ぶ最高の九人
養老孟司『身体の文学史』(新潮選書)
内田 樹/「弱くて有限な身体」の取り柄
新野剛志/中野トリップスター 第3話(3)
宮城谷昌光/古城の風景 第81回 大高城
山折哲雄/長谷川伸と日本人 第3回
小泉武夫/男精食のすすめ 効く効く発酵食品(その二)
田牧大和/三人小町の恋 ふたり拝み屋手控帖 第20回
吉川 潮/【対談】寿限無の言い分 春風亭昇太(前篇)
花村萬月/百万遍 流転旋転 第39回
群ようこ/ぎっちょんちょん 第15回
編集室だより 新潮社の新刊案内 編集長から
編集長から
表紙の絵は、「週刊新潮」連載時に掲載された牧野伊三夫氏の作品です。今号の冒頭で、桐野氏と関川夏央氏の対談を掲載しています。こちらもあわせてお読みください。
◇サイン会のお知らせです。
『この世は二人組ではできあがらない』が二月二五日に刊行された、山崎ナオコーラ氏の「トーク&サイン会」が、保坂和志氏をゲストに招いて(予定)、三月五日(金)一八時三〇分(開場一八時)より、東京・世田谷区成城の成城ホール4F集会室D(小田急線「成城学園前」下車徒歩4分)で開催されます。サイン会は、トーク終了後に開催され、三省堂書店成城店にて『この世は二人組ではできあがらない』をお買い上げ戴いた先着五〇名の方に整理券を配布いたします(会場内での書籍の販売はございませんので、ご注意ください。また、ゲストの保坂和志氏は当日の都合により、お越しになれない場合もあります。あらかじめご了承ください)。
また、三月六日(土)一四時より、同じく二月二五日に刊行された『スギハラ・ダラー』の著者・手嶋龍一氏のサイン会が、神戸市のジュンク堂書店三宮店(神戸市中央区三宮町一‐六‐一八)で開催されます。ジュンク堂書店三宮店で、『スギハラ・ダラー』をお買い上げの先着一〇〇名様に、整理券を配布いたします。詳しくは、同店(〇七八‐三九二‐一〇〇一)まで、お問い合わせください。
◇第61回読売文学賞の小説賞を高村薫氏の『太陽を曳く馬』が、評論・伝記賞を湯川豊氏の『須賀敦子を読む』が、それぞれ受賞しました。
バックナンバー
雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。
雑誌から生まれた本
波とは?
1967(昭和42)年1月、わずか24ページ、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後という時代でした。こののち1969年に隔月刊に、1972年3月号からは月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしています。
創刊号の目次を覗いてみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行したばかりの北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイがあって、続く「最近の一冊」では小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイで、続いての「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。
創刊から55年を越え、2023(令和5)年4月号で通巻640号を迎えました。〈本好き〉のためのブックガイド誌としての情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。安部公房『笑う月』、遠藤周作『イエスの生涯』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、大江健三郎『小説のたくらみ、知の楽しみ』、池波正太郎『原っぱ』、小林信彦『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』、椎名誠『ぼくがいま、死について思うこと』、橘玲『言ってはいけない』、ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』、土井善晴『一汁一菜でよいと至るまで』などなど。
現在ではページ数も増えて128ページ(時には144ページ)、定価は100円(税込)となりました。お得な定期購読も用意しております。
これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みを続けながら、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。