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[村上春樹『1Q84』文庫化記念特集]

波 2012年4月号

(毎月27日発売)

103円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2012/03/27

発売日 2012/03/27
JANコード 4910068230423
価格 103円(税込)

井上ひさし『言語小説集』
筒井康隆/言語による演劇

[佐江衆一『兄よ、蒼き海に眠れ』刊行記念特集]
縄田一男/トンネルの向うの祈り
【インタビュー】佐江衆一/小説で伝えたい、戦争の悲しみ

【佐藤 優『紳士協定―私のイギリス物語―』刊行記念対談】
林 望×佐藤 優/日本からは見えないイギリス

椎名 誠『国境越え』
嵐山光三郎/小説と写真が挑発しあい、絡みあう

村田沙耶香『タダイマトビラ』
吉田伸子/家族小説に大きな一石を投じた物語
【『とりあたまJAPAN―日はまた昇る!編―』刊行記念インタビュー】
西原理恵子/オカンの時事問題

辻 桃子『生涯七句であなたは達人』
辻 桃子/七句で達人かもしれないが……

稲泉 連『命をつないだ道―東北・国道45号線をゆく―』
角幡唯介/道の復旧──被災と復興の最前線

[松本仁一『兵隊先生』刊行記念特集]
久間十義/現実の結び目
【インタビュー】松本仁一/人間の底にあるもの

木下直之『股間若衆―男の裸は芸術か―』
田丸公美子/男の股間(沽券)にかかわる本

松本健一『昭和史を陰で動かした男―忘れられたアジテーター・五百木飄亭―』(新潮選書)
佐藤卓己/血の通った歴史を書くということ

宇都宮浄人『鉄道復権―自動車社会からの「大逆流」―』(新潮選書)
藻谷浩介/事実としての「鉄道の優位性」

春日太一『仁義なき日本沈没―東宝vs.東映の戦後サバイバル―』(新潮新書)
川本三郎/「優等生」と「不良」の戦後映画史

佐々木正明『恐怖の環境テロリスト』(新潮新書)
佐々木正明/「反捕鯨」は序章に過ぎない

篠原美季『よろず一夜のミステリー―水の記憶―』(新潮文庫)
石崎洋司/ゆったり読める不思議ミステリー

[村上春樹『1Q84』文庫化記念特集]
杏/青豆とその時代
又吉直樹/僕が新宿中村屋にカレーを食べに行ったわけ
【『凍える牙』韓流映画化記念エッセイ】
乃南アサ/韓国生まれの「孫」

コラム
とんぼの本をよむ
三橋曉の海外エンタ三つ巴
考える人─日本人の「根っこ」

連載
【短期集中連載エッセイ】海堂 尊/キューバ・ラブワゴン 第3話
斎藤明美/高峰秀子の言葉 第9回
蓮池 薫/拉致と決断 第24回
中村うさぎ×池谷裕二/オトナのための脳科学 第7回
桜木紫乃/モノトーン 第2回
永田和宏/河野裕子と私 歌と闘病の十年 第11回
三山 喬/トスキナの唄 流浪のキネマ屋・古海卓二伝 第2回
瀧井朝世/サイン、コサイン、偏愛レビュー 第25回
椎名 誠/ぼくがいま、死について思うこと 第8回
津村節子/時のなごり 第7回
高橋秀実/とかなんとか言語学 第4回

編集室だより 新潮社の新刊案内 編集長から

編集長から

◇今月の表紙の筆蹟は椎名誠氏。刊行されたばかりの新刊『国境越え』は、初めて挑む「写真連作小説集」です。内容については嵐山光三郎氏のレビューをお読みいただきたいのですが、六編の作品はいずれも、椎名氏がかつて国内外の辺境を旅して歩いていた頃に遭遇した出来事がモチーフになっています。旅先では必ずと言っていいほど途方に暮れたり、危険を感じるような展開が待っていますが、主人公はそれをむしろ「偶然の勝利」ととらえて乗り越えていきます。その冒険の醍醐味を増幅してくれるのが定評ある椎名氏の写真で、挿画代りに織り込まれた数十枚の写真が強烈な臨場感を醸し出します。表紙に使ったのは表題作の中の一枚ですが、眺めているだけで南米の地を放浪する男たちの物語に引き込まれるような気がしませんか?
◇二〇年前、突然の死でカリスマ的音楽人生に終止符を打った尾崎豊。今なお多くの人々の心を捉える楽曲はいかにして生れたのか。その創作の背景が克明に綴られたノートが遺されていました。発売中の「小説新潮」には、五〇冊を超える肉筆のノートの一部がそのままの形で掲載されていますが、四月には活字化して詳細な註も付した単行本『NOTES 僕を知らない僕 1981-1992』を刊行します。その本については来月号でご紹介する予定ですが、天才とも称されたミュージシャンの苦悩や作法が赤裸々に描き出されており、表現者の内面を知る記録として貴重なものになっています。
◇山本周五郎さんの作品を「読み語り」するイベントが四月六日(金)から九日(月)まで、東京赤坂のアークヒルズクラブで行われます。「将監さまの細みち」(新潮文庫『おごそかな渇き』所収)」、「萱笠」(同『髪かざり』所収)の二編を演劇ユニット「響の会」が朗読劇として上演します。チケットのお問い合わせはカンフェティ(電話0120-240-540、平日一〇時~一八時)までお願いいたします。

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

波とは?

1967(昭和42)年1月、わずか24頁、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後といった時代でした。この後、1969年に隔月刊に、1972年3月号からは、毎月刊行の月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしました。

 創刊号の目次を見てみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行した北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイ。続く「最近の一冊」では、小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイ。続いて「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。

 以来41年、2007(平成19)年6月号で通巻450号を迎えました。読書情報誌としての重要な役割の情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。小川国夫『青銅時代』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、遠藤周作『イエスの生涯』(「聖書物語」を改題)、小林信彦『ちはやふる奥の細道』『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』などなど。

 2007年1月号からはレイアウトもリニューアル、頁数も増え128頁となりました。これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みで、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。