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いま注目の1冊!

ベストなキャストと監督で映画化
あの四姉妹にまた会える

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 新潮文庫でも指折りのロングセラーである『若草物語』が「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」というタイトルで映画化されます。
 作者オールコット自身であるマーチ家の次女ジョーを演じるのはシアーシャ・ローナン。すっと立っているだけで物語が始まりそうな予感のする佇まいが魅力ですが、映画ファンにはじめて強い印象を残したのは2007年公開の「つぐない」でしょう。同作はイギリスの作家イアン・マキューアンの傑作『贖罪』(新潮文庫)を映画化したもの。ジョーと同じく作家志望の女の子を演じ、十三歳にしてアカデミー助演女優賞にノミネートされました。それから十年が経ち、2017年公開の「追想」でふたたび姿を見かけました。こちらも同じくマキューアンの『初夜』(新潮クレスト・ブックス)が原作。新作ではいま最も旬の監督の一人であるグレタ・ガーウィグと「レディ・バード」以来、ふたたびタッグを組みます。Little Women(『若草物語』の原題)がこの世界で生きていくとはどういうことなのかを考え続けている女優と監督が揃いました。
「ストーリー・オブ・マイライフ」は六月十二日より無事に全国ロードショーが開始。喜ばしい限りです。『若草物語』と一緒にどうぞ!

波 2020年7月号「新潮社の新刊案内」より

著者紹介

松本恵子マツモト・ケイコ

(1891-1976)函館生れ。青山女学院英文専門科卒業後、三年間ロンドンに滞在。同地で推理作家松本泰と結婚。共訳で『ディケンズ物語集』を刊行。『若草物語』など数多くの翻訳書がある。1974年、児童文化功労賞受賞。

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