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いま注目の本! 柚木麻子『私にふさわしいホテル』

ここは、小説家のためのホテル。私のためのホテル――。新人賞を受賞した加代子は、憧れの〈小説家〉になれるはずが、同時受賞の元・人気アイドルにすべての注目をかっさらわれてしまう。それから二年半、原稿依頼もないのに、文豪が愛した「山の上ホテル」に自腹でカンヅメになった加代子を、大学時代の先輩・遠藤が訪ねてくる。大手出版社の編集者である遠藤から、上階で大御所作家・東十条宗典が執筆中と聞き……。
不遇な新人作家の下剋上をコミカルかつリアルに描いた柚木麻子さんの『私にふさわしいホテル』が映画になります。監督は堤幸彦さん、主人公の加代子を演じるのはのんさん! 田中圭さん演じる遠藤の前での捨て身の土下座や、滝藤賢一さん演じる東十条の客室でシャンパンを掲げて「文豪コール」を披露する場面は必見です(現在休館中の山の上ホテルで撮影しました)。強くて愛らしくて激しい加代子が巻き起こす数々の騒動を、ぜひお楽しみください。映画のビジュアルを使用した全面帯で展開します。
著者紹介
柚木麻子ユズキ・アサコ
1981(昭和56)年、東京生れ。2008(平成20)年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、2010年に同作を含む『終点のあの子』でデビュー。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞。2017年に発表した『BUTTER』は世界35ヶ国以上で翻訳が決定し、2024(令和6)年に刊行されたイギリス版(ポリー・バートン訳)は大手書店チェーンWaterstonesが選ぶ「Book of the Year 2024」や、「The British Book Awards 2025」(Debut Fiction部門)などを受賞。ほかの作品に『ランチのアッコちゃん』『あいにくあんたのためじゃない』などがある。