刊行のことば 推薦のことば 全巻内容 略年譜
  
山田詠美 
 自分のスタンダードは、自分ひとりの力で作ることが出来ない。それの完成には、何人もの年上の人々の経験から来る知恵と美意識が必要である。それに気付いた時に、手に取る本が白洲正子さんのものであったなら、その人のスタイルは、既に、私にとっての憧憬に価する。
白洲邸の庭(東京町田市鶴川)
河合隼雄 
「精神的なもの言いが精神を掩い隠す。」これは私が白洲正子さんから学んだことである。白洲さんの言葉に「~的」なものはない。そのものズバリ本質をついてくる。
「美」ということについて、これほど直截に、さわやかに語った人が他にあるだろうか。白洲さんの文章は、練達の剣士の剣舞を見ているような味があった。風に揺れる花のようだが、近寄ると切られるという気合がこもっていた。日本のすべての人に読んでいただきたい書物である。
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