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背進の思想

五木寛之/著

858円(税込)

発売日:2022/02/17

書誌情報

読み仮名 ハイシンノシソウ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
雑誌から生まれた本 週刊新潮から生まれた本
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 206ページ
ISBN 978-4-10-610941-6
C-CODE 0210
整理番号 941
ジャンル ノンフィクション
定価 858円
電子書籍 価格 858円
電子書籍 配信開始日 2022/02/17

〈反時代的〉に生きる。それが「背進」だ。後ろを向きながら、前へ進む。

ただひたむきに前を向いて「前進」するだけが、生きることではない。いつの時代も、人は何万年もの記憶の集積の上に今を生き、自分もまた忘れがたい過去の集積体なのだ。雑事に追われる日々の中に、無意識の声、遠い過去からの足音が聞こえてくる。変わり続ける世相の中にも、予測しえない未来がふと浮かぶ。ときに反時代的であっても、後ろを向きながら前へ進む――混迷と不安の時代を生き抜く「背進」の思想。

目次
第一章 無意識の声に耳を澄ませる
「背進」という適応方式/アンコンシャス・バイアス/害意とコミュニケーション/世界は悪意にみちている?/ネクタイの長さと男権意識/意識下の偏見を表す言葉
第二章 記憶の足音が聞こえるとき
くやしき事のみ多かりき/オーバーシュートの体験/横ざまに壁を超えてみる/仰げば尊し我が師の恩/乱雑の日々よ、永遠に/方言が消えるのが進歩?
第三章 仕事は日々の雑事の積みかさね
「講演」「対話」「著述」の日々/詐話師あるいは対談師?/それでもラジオは生き続ける/茫々七十余年の四百字詰め原稿用紙/カンヅメはもう流行らない/自由自在に文字を書く喜び
第四章 デジタルよりもモノは語る
消えゆく電車内の風物詩/嫌うとモノは離れたがる?/いい仕事してますねえ/古いモノには物語がある/老眼鏡なしで新聞を読む/「断捨離」なんてとても無理
第五章 言葉に尽くせぬこともある
孤独感を測る尺度とは/古くなる言葉と新しい言葉/言葉を操作する覚悟と知識/キャッシュレスの時代に/地獄はどこへいったのか/親切な国での偏屈な生き方
第六章 幻想のポストコロナへ
「口の時代」から「目の時代」へ/奇妙な一体感の喪失/予測できない時代の不安/「令」におとなしく従う時代/高層ビルが崩れる?/世の中 オーライだぜ

薀蓄倉庫

長い時空間を生きるということ

 著者の五木寛之さんは今年9月で満90歳を迎えます。長年、探究し続けてきたかの親鸞聖人の享年に並ぶことになりますが、昨秋から『私の親鸞―孤独に寄りそうひと―』『捨てない生きかた』『一期一会の人びと』など、ヒット作・注目作を相次いで刊行、今年は第一部から数えて半世紀を超える大河小説「青春の門」の最新作も準備しているそうです。本書には、過去・現在・未来を見据え、自在に時空間を往来しながら息長く仕事を進められる秘訣がうかがわれます。

掲載:2022年2月25日

著者プロフィール

五木寛之

イツキ・ヒロユキ

1932(昭和7)年福岡県生まれ。作家、作詞家。早稲田大学露文科中退後、編集者などを経て『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、『青春の門 筑豊篇』他で吉川英治文学賞を受賞。『風に吹かれて』『大河の一滴』『人間の覚悟』『孤独のすすめ』『私の親鸞』など著書多数。

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