背進の思想
858円(税込)
発売日:2022/02/17
- 新書
- 電子書籍あり
〈反時代的〉に生きる。それが「背進」だ。後ろを向きながら、前へ進む。
ただひたむきに前を向いて「前進」するだけが、生きることではない。いつの時代も、人は何万年もの記憶の集積の上に今を生き、自分もまた忘れがたい過去の集積体なのだ。雑事に追われる日々の中に、無意識の声、遠い過去からの足音が聞こえてくる。変わり続ける世相の中にも、予測しえない未来がふと浮かぶ。ときに反時代的であっても、後ろを向きながら前へ進む――混迷と不安の時代を生き抜く「背進」の思想。
書誌情報
読み仮名 | ハイシンノシソウ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
雑誌から生まれた本 | 週刊新潮から生まれた本 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610941-6 |
C-CODE | 0210 |
整理番号 | 941 |
ジャンル | ノンフィクション |
定価 | 858円 |
電子書籍 価格 | 858円 |
電子書籍 配信開始日 | 2022/02/17 |
薀蓄倉庫
長い時空間を生きるということ
著者の五木寛之さんは今年9月で満90歳を迎えます。長年、探究し続けてきたかの親鸞聖人の享年に並ぶことになりますが、昨秋から『私の親鸞―孤独に寄りそうひと―』『捨てない生きかた』『一期一会の人びと』など、ヒット作・注目作を相次いで刊行、今年は第一部から数えて半世紀を超える大河小説「青春の門」の最新作も準備しているそうです。本書には、過去・現在・未来を見据え、自在に時空間を往来しながら息長く仕事を進められる秘訣がうかがわれます。
掲載:2022年2月25日
著者プロフィール
五木寛之
イツキ・ヒロユキ
1932(昭和7)年、福岡県生れ。1947年に北朝鮮より引き揚げ。早稲田大学文学部ロシア文学科に学ぶ。1966年「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞、1967年「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞、1976年『青春の門』で吉川英治文学賞を受賞。著書は『朱鷺の墓』『戒厳令の夜』『風の王国』『風に吹かれて』『親鸞』『大河の一滴』『他力』『孤独のすすめ』『マサカの時代』『こころの散歩』『背進の思想』『捨てない生きかた』など多数。バック『かもめのジョナサン』など訳書もある。