【永久保存版大特集】いざ鎌倉 武家の都の祈りと美
編集長から
いざ鎌倉――
武家の都の祈りと美
武家の都の祈りと美
今回の鎌倉の取材は、昨年九月、鶴岡八幡宮例大祭での流鏑馬神事に始まり、十二月には境内で大銀杏の黄葉も撮影していたから、今年三月、御神木の大銀杏倒れるとの報には驚愕した。その後も四季の風景や、特集の大きな柱となる「仏像二十選」、あるいは建長寺開山忌などの撮影のたび、気になって八幡宮をおとずれた。土中に残った根からも、かたわらに移植された幹からも、青々としたヒコバエが日を追うごとに勢いよく伸びていった。この大銀杏のように、激動の中世に生まれ、幾度もの危機を乗り越え伝わってきた、奈良・京都とは異なる東国の美――仏像・絵画・工芸・書の精髄を中心に、古都・鎌倉の歴史と今を、通常号の特集頁の倍、百四十三頁の大特集としておおくりする。明治初年の廃仏毀釈以降、ある意味で中世以上に激しく揺れ動いた近現代の文化財の命運にも触れる。あなたの知らない「鎌倉」との出会いが、そこにはきっとあるはずだ。
芸術新潮編集長 米谷一志
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