【特集】恋する春画
編集長から
女子だって楽しめる
「恋する春画」
「恋する春画」
今回の春画特集は女性にも楽しんでもらおうと、担当編集者の女子二人が知恵を絞りました。掲載作を選ぶ時など、放送禁止用語連発のガールズトークで、まずは自分たちが大盛り上がり。男のためのポルノグラフィと誤解されがちな春画ですが、そもそも江戸時代には「笑絵(わらいえ)」とも呼ばれたように、老いも若きも男も女も、おおらかに笑いつつ楽しむものでした。たとえば幕末にさるお屋敷を訪ねた外国人は、その家の奥方から「お疲れでしょう。一息おつき下さい」と春画を見せられ、驚いたと記しています。日本人には、それが普通だったのです。春画に描かれたのも、普通の庶民の様々なるいとなみ。純愛に不倫、個人教授や老年カップル、ボーイズラブも当たり前、そんな江戸っ子たちのくったくのない性のありようについては、「夢見る大江戸セックス・ライフ」と題し、橋本治さんが見てきたように教えてくれます。平成の女子も男子も、合言葉は「春画を我らに!」
芸術新潮編集長 米谷一志
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