【特集】夏目漱石の眼
編集長から
夏目漱石の眼
「自分は画が解るやうでもある。又解らないやうでもある」と、はぐらかす漱石先生ですが、間違いないのは絵を見るのが大好きだったこと。画家が主人公の『草枕』にはラファエル前派のミレイ描く《オフィーリア》が登場するし、『坊っちやん』のターナー、『門』の酒井抱一、『それから』では青木繁と、この文豪は「眼の人」でもあったのです。今月の特集は漱石のお眼鏡にかなったそうした名画と、彼が生きた当時の東京の風景写真を、テキストの抜粋とともにご紹介。国民作家が見た美術と日常、二つの「景色」を浮かびあがらせます。漱石と変貌する東京については黒川創氏が、漱石の筆による書画については夏目房之介氏が寄稿。本人のディレクションも含む、見事な装幀の「漱石本」総覧もお楽しみに。
小特集では原田マハさんがロシアに飛び、新旧「現代美術」コレクター事情をルポ。長野まゆみさんにはデパートの老舗・髙島屋展を見ていただきました。
小特集では原田マハさんがロシアに飛び、新旧「現代美術」コレクター事情をルポ。長野まゆみさんにはデパートの老舗・髙島屋展を見ていただきました。
芸術新潮編集長 米谷一志
バックナンバー
雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。
雑誌から生まれた本
芸術新潮とは?
「暮らし」はアートであるをキャッチフレーズにあらゆる事象を「芸術」という観点から検証し、表現する「芸術新潮」。1950年に創刊され、歴史と文化を見続けてきたハイクオリティなアートマガジン。歴史的な芸術作品から、建築、古美術、現代アートまで、あらゆる「美しきもの」を独自の切り口で紹介しています。