[特集]英国ヴィクトリア朝美術の陶酔(エクスタシー) ラファエル前派から唯美主義まで
編集長から
ヴィクトリア朝
美術の陶酔
美術の陶酔
19世紀の美術革命というと、フランスの印象派ばかりが取りざたされるが、実はイギリスでも大きな革命が起こっていた。その筆頭は「ラファエロ以降の美術なんて生ぬるいぜ! もっとピュアな原点に帰ろう」と主張したラファエル前派。金髪の人形みたいな美女ではなく、黒髪や赤毛の蠱惑的美女を新たなヒロインに持ち上げる。アカデミズムでありがたがられた宗教画の約束事も無視し、リアルだが意味のない情景に挑む。かと思えば、古代世界に絢爛豪華な夢を託す。そうした過激な動向から、「美術も生活も、ただただ美しくあれ」という唯美主義が生まれたのは必然だろう。
この1月、英国ヴィクトリア朝時代の二大美術革命をそれぞれテーマとする展覧会が、森アーツセンターギャラリーと三菱一号館美術館で開催される。今月の特集は両展に取材するツーインワンのお得企画。マンガ家の松苗あけみさんに訊く、ラファエル前派が少女マンガに与えた華麗なる影響も必読です。
この1月、英国ヴィクトリア朝時代の二大美術革命をそれぞれテーマとする展覧会が、森アーツセンターギャラリーと三菱一号館美術館で開催される。今月の特集は両展に取材するツーインワンのお得企画。マンガ家の松苗あけみさんに訊く、ラファエル前派が少女マンガに与えた華麗なる影響も必読です。
芸術新潮編集長 米谷一志
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